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【1928539】しろくまさんにアドバイスを頂きたい人は集まりましょう。パート6

投稿者: 初手天元   (ID:iTQCbYqzDik) 投稿日時:2010年 11月 22日 08:36

しろくまさま

パート5が容量オーバー気味の様子ですので、新スレを立てさせて頂きます。
出しゃばり、どうかお許しください。
いつもお忙しい中、親身で適切なアドバイスを下さるしろくまさまに
心から感謝申し上げますと共に、今後とも
中学受験に悩む保護者達に御助力下さいますよう
よろしくお願い申し上げます。



相談者の方々に

このスレでの御相談に対するしろくまさまのアドバイスは
外部ブログに掲載されます。
不都合をお感じの方は、その旨明記くださいますよう。



イヌイットさま 外の人さま

とても控え目でいらっしゃいますが、しろくまスレをこっそり支える
善意の協力者でいらっしゃると思っております。
いつもありがとうございます。

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  1. 【3227261】 投稿者: しろくま  (ID:oEw/NOQLDAs) 投稿日時:2014年 01月 04日 08:12

    「1月校」さま

     関東の方も、もちろん歓迎ですよ。受験の時期こそ少しの差があれ、受験のお悩みに関の東西は無関係…

     この時期、「いろいろな演習」をするときであると思うのですが…

     この「いろいろな」は、雑多な、という意味ではありません。自分の受ける学校の過去問の「形式」をしっかりとふまえ、「どこの学校にでも通用する七割」と、「その学校に特徴的な三割」を理解した上で、演習しなくてはなりません。

     お通いの塾の現在、というのは、総合的な演習に入っているわけですね。
     志望校別に、講座が設けられているのでしょうか… そうであったとしても、1コース複数対象校のタイプだと、自分が受ける学校の過去問の演習になっていないケースがあります。

     何のことを話しているのかと申しますと、お子さんのようなタイプは、「いろいろな学校」の問題にふりまわされやすい、と思うんです。

     今の時期は

     あれもこれも ではなく あれかこれか

     という「選択と集中」が必要なときです。その意味で、お父さんは、この「選択と集中」をなされているわけです。
     きわめて合理的な、そして正しい方法です。

     が… もう一つの「選択と集中」というのも、重ねてほしい、ということなんですよ。

     それは「できる問題を選んでたくさんする」という易問流しです。

     場合の数・規則性・立体図形

     は、お父さんといっしょにじっくりと考えてやる。「難問じっくり」の時間。
     ただ、それ一層を続けてしまうと、算数が嫌いになる、というより、算数の負担感が強くなってしまうんですよね…

     子どもは

     負担がつらいのではない
     負担感がつらい

     のです。

     きっとお子さんはできるんですよ。負担にも耐えられる子だと思うんです。
     ただ、負担感がつらい… この「感」がくせもので、大学受験くらいだと子ども自身で解消する力もついているのですが、小学生はなかなか自分では解決できないところなんです。
     ここは大人がやってやらないといけないところ…

     この時期、大切なキーワードは

     選択・易行・専修

     なんです。

     できる問題をたくさん解いていく。一問あたりに時間をかける必要はありません。場合の数や規則性でも、難しいものをじっくり考える時間と、簡単な、すでにわかっているものをたくさん解いていく、という時間の二つが必要です。

     お父さんとの「選択と集中」の大切さをしっかりと本人に伝えた上で、お母さんとは、「できる問題」を時間制限下に「解き流していく」というもう一つの「選択と集中」の時間を持たせてやってください。

     算数は「難問じっくり」「易問たっぷり」の二層構造の学習を進めてほしいところなんです。
     お母さんは教える必要はありません。横にいて時間の管理… いや、管理ですら必要ありません。タイムキーパーでかまわないのです。
     素材は、しばしばしろくまが紹介する

     英俊社さんの「近・中・小5」と「近・中・標」

     を用いましょう。関西の学校の過去問が集められているので塾の学習での「過去問かぶり」が起こりません。

     それから、「これはできなくてもよい」という問題の指摘を「きっぱり」としてやってください。
     そして「できなくてもよいけれど解説は読んでごらん。解説みてわかったらもうそれでよいよ」という

     難問に対する「とらわれ」からの解放

     が、大切です。できなくてもよいから解説を読む…

     変な表現ですが「難問流し」というのも大切なところ。これは理解よりも心理的な負担、つまり「負担感の解消」になることです。 

     お父さんとお母さんが焦ると子どもはさらに追い詰められてしまいます。
     ここは、心の中で焦っていても(実際焦る必要などないのですが)、顔には一切出さないで、ゆったりと対応してやってくださいな。
     子どもは親が思っている以上に、親の一言に傷つき、そして、入試までの時間の無さに焦って、そうしてできない自分に困っているんですよ。

     あなたのやりたいようにやってもよいのよ

     という時間の取り方もしてやってくださいな。

     何か追加質問があればどうぞ。 

  2. 【3227305】 投稿者: しろくま  (ID:oEw/NOQLDAs) 投稿日時:2014年 01月 04日 09:05

    「算数苦戦男子母」さま

     算数に関して、一部「1月校」さまへの回答が参考になると思いますので読んでみてくたさいな。

     さてさて、「過去問をやりこむ」ということは重要な作戦ではあります。でも、100点になるまで、というところを強く意識する必要はありません。
     三回すれば、お子さんも十分形式と内容には習熟されていることだと思います。

     過去問演習を通じて

     意外にこの問題は解けているな
     意外とこの問題にてこずったな

     という「手ごたえ」を得ることが大切なんです。

     模試だとできない分野も過去問のそれは案外と解けた。
     模試だとできていた分野が過去問のそれは案外解けない。

     この「現象」を得ることが大切です。

     「模試だとできるのに過去問だとできない」ところ。

     こここそが重要な、合否を決めるポイントの分野です。

     一度、京都の洛星中の「速さ」と「図形」、大阪の星光中の「速さ」と「図形」の問題を解かせてみてください。
     関西の男子の難関校の「速さ」と「図形」は、お子さんが受けられる学校のものとよく似ているかもしれません。「近・中」の発展編の中から、お子さんの学校の形式によく似たものを見つけ出して解いていく、というのもよい方法ですよ。

     考えられている方法のうち、「100点になるまで」というのを抜いてください。
     できない問題も解説を読んでわかったらOK、として「前」に進んでいきましょう。

     社会は歴史が苦手だったんですね。
     たいてい、塾の社会、とくに歴史分野はインフレ状態になっているのが現状です。
     しろくまの後輩の、演説がうまい社会の講師はよく言うていました。入試に出るものはきまっている。それを超えた難問を解く必要はない、と… 実際、彼はよくヤマを当てていたのですが、「ヤマを当てているんではないんです。むこうのほうから当たってくるんですよ」と申していました。
     しろくまが塾をやめてしまう前年くらいにタネあかしをしてくれたのですが

     「学校の指導要領に書かれている範囲をたいていの学校は超えることはない」

     ということでした。とくに歴史はそうらしいのです。小学校で使用されている教科書を三種類くらい集めて

     「人物・文化」は軽く、「近現代」は細かく

     が、ポイントだそうです。

     歴史が苦手、ということは、もう今の時期、出題可能性の低いものに暗記のエネルギーを費やしてはいけません。
     しろくまの後輩の社会の講師が言うていた「中学入試に出ない歴史」をふまえてこれだけはみておこう、という人物を並べますね。

     卑弥呼・雄略天皇・聖徳太子・中大兄皇子・聖武天皇・鑑真・行基・藤原道長・藤原頼通・清少納言・紫式部・平清盛・源頼朝・源義経・北条政子・北条義時・後鳥羽上皇・北条泰時・北条時宗・足利尊氏・足利義満・足利義政・ザビエル・織田信長・明智光秀・豊臣秀吉・徳川家康・徳川家光・徳川吉宗・大塩平八郎・歌川広重・十返舎一九・葛飾北斎・松尾芭蕉・小林一茶・伊能忠敬・平賀源内・前野良沢・杉田玄白・本居宣長・井伊直弼・徳川慶喜・西郷隆盛・大久保利通・木戸孝允・坂本竜馬・伊藤博文・板垣退助・陸奥宗光・東郷平八郎・小村寿太郎・野口英世・北里柴三郎・福沢諭吉・平塚らいてう・市川房枝

     とりあえずはこれらの人物を小学校の教科書に書かれている範囲でまとめてください。
     そして、開国以降の近代史、とくに日清・日露戦争などは小学校の教科書に書かれている内容を超えることなく理解しておく。

     鎌倉新仏教の開祖と宗派なんかはもうおぼえなくてかまいません。院政などに出てくる上皇なども不要です。後醍醐天皇の建武の新政などもカットしてください。
     奈良時代も、細かい政治史は不要。古墳時代では、大和朝廷の氏姓制度なども学習する必要はありません。
     大化の改新は大切ですが、天智天皇・天武天皇・持統天皇の改革などは不要。壬申の乱がそもそも出題ほとんどされないそうです。

     まずは小学校の教科書の歴史を頭に入れる。それでもけっこうな量がありますが、これこそ「出題される」範囲です。
     中学入試で出題されている歴史は、単語数で言うと、塾によっては、習う範囲のひょっとしたら三割分くらいかもしれません。
     ここは「選択と集中」で参りましょう。

     さてさて、しろくまの領分の国語ですが…

     過去問がいくらでもさかのぼって手に入る、というのは素晴らしいですね。

     もちろん、同じ文章は出ないですが、出題の傾向、というのはつかめます。
     受験の国語に文学的才能は必要ありません。よく「算数は答えが一つだが国語は答えが一つではない」とおっしゃる方がおられますが、そんなことはありません。受験の国語はそんな「ふわっ」としたものではないのです。
     明確に「出題者」が求めている答えは必ずあるんです。

     文学的な感覚、ではなく、受験の国語は「出題者が求めている答えを書く」ということなんですね。
     過去問がたくさんあるなら、「通しの演習」をする素材と、「模範解答からの逆流法」で進める素材の二つに分けてください。

     アではなくなぜイとなるのか?
     あなたはこういう答えなのに、どうして出題者はこういう答えなのか?

     を「考える」学習が、受験の国語の要諦です。通しの演習に、こういう要素も一つ加味してみてくださいな。

     何か追加質問があればどうぞ。

  3. 【3227387】 投稿者: 一月校  (ID:L92Yiv/yqtg) 投稿日時:2014年 01月 04日 10:20

    しろくまさま

    早速のお返事をありがとうございました。
    子供の算数の件では、ここのところ毎日主人と言い争いをしていましたが、しろくまさまのアドバイスを見て久しぶりに
    二人の意見が一致しました。主人も昨晩は、子供に無理やり「中学への算数」をさせるのをやめ、予習シリーズの練習
    問題を解かせていたところ、以外に解けていて子供も少し自信を回復したようでした。(中学への算数では×ばかりだったので
    本当に嫌になっていたようです。)


    この時期にきて「易問流し」「難問流し」本当に重要なことだと勉強になりました。

    主人がお休みの期間中は子供の苦手な単元の易問をやりながら、志望校の過去問の苦手単元の克服に時間をかけたいと思っています。
    私も易問のタイムキーパー頑張ります。


    子供の塾では志望校別の特訓はなく、最難関クラスという位置づけで、男子が桜蔭や女子学院の問題を解いたり、女子が開成や麻布の
    問題を解いたりしています。ですから息子の志望校の過去問が演習で出てくるのは1回ぐらいで、ほとんどは違う学校の過去問を
    解いているようです。そんななかで、ラサール中の算数満点の女子がでてきたり、女子学院中の算数満点の男子がでてきたりしているので
    しろくまさがおっしゃると通りうちの息子はいろいろな学校の過去問にたちうちできずにふりまわされていたのかもしれません。(実力がないのも確かなんですが…)

  4. 【3227417】 投稿者: 1月校  (ID:L92Yiv/yqtg) 投稿日時:2014年 01月 04日 10:45

    連投すみません。先ほどの続きです。


    算数はしろくまさまのアドバイス通りあと少しの時間を有効に使っていきたいと思っております。
    とてもためになるアドバイスを本当にありがとうございました。


    昨日は書かなかったのですが実は息子は国語も苦手でして、(今までは算数、理科、社会)でなんとか得点を稼いでいたのですが、
    どこの中学の過去問を解いても時間が足りません。もうこの時期にきて算数だけが元に戻ってくれれば
    いいと思っていたのですが、国語の問題を短時間でスピードアップして読める方法がもしあるのであれば
    アドバイスをいただけたらありがたいです。
    たぶんしろくまさまはこのスレッドで同じような悩みのご父兄にアドバイスをされて
    いらっしゃるかとは思うのですが、うちはもう読んでいる時間がありません。


    国語についてあと2週間程度でできることはありますでしょうか?子供は物語文に時間をかけすぎてしまい、
    論説文に手がまわらないようです。論説文は内容も興味がないし、頭に入ってこないようなのです。
    模試の偏差値は50いかなかったり、65とったりそれはもうジェットコースターのような成績でした。
    過去問の直しについては「模範解答からの逆流法」を実践させていますが
    他にも何か実践できる方法があれば、教えていただけるとありがたいです。


    いろいろなことをながながと質問してしまい本当に申し訳ありません。
    よろしくお願いいたします。

  5. 【3227441】 投稿者: 大方針  (ID:6JaRcZcb.72) 投稿日時:2014年 01月 04日 11:06

    しろくまさん、こんにちは。
    数年来、しろくまさんのレスを愛読させていただいております。
    いよいよ受験学年となろうとしている小5の娘のことでご相談させてください。
    娘は甲南女子がお気に入り(Sアド)のようで、H学園に通塾し頑張っています。偏差値的には50前後をウロウロしております。
    塾では受験学年となるにあたり、いわゆる“日曜特訓”といったオプション講座の受講が始まりますが、こうしたオプション講座のコース選択も含め、受験対策の大方針で迷っています。
    娘の志望校である甲南女子の過去問や入試結果を見てみますと、各科目とも難問や奇問はほとんど見られず、基本〜標準レベルの問題が中心であるかわりに、合格者最低点が非常に高い傾向があります(A1次のSアドだと、80%くらいの得点率が無いと不安です。)
    つまり、マニアックな受験テクニックは必要がないかわりに、基本的な事柄を確実にマスターしておく必要があると見ています。
    こういった学校を受験するにあたり、受験勉強の大方針の立て方についてアドバイスをいただけないでしょうか。

  6. 【3227669】 投稿者: 算数苦戦男子母  (ID:Ox8hO4BltIA) 投稿日時:2014年 01月 04日 14:37

    しろくまさま。



    質問に答えて頂きありがとうございました。
    「1月校」さまの回答もとても参考になることが多くまた同じ受験生母としてお母様のお気持ちに大変共感するものがあり同じように悩み頑張っているという事が励みになります。



    そして算数について重要だと理解したことは、「どこの学校にでも通用する七割」と「その学校に特徴的な三割」・「選択と集中」。それから負担が辛いのではない負担感が辛いという言葉も息子に当てはまりました。



    加えて「100点を目指さなくてよい解答を見て理解をしたら次に進む」こと。
    洛星中、星光中、近・中を教えて頂いたことはトンネルの中の光のようでした。塾の先生に聞いても志望校とよく似ている問題を出す学校を東京では見つけられませんでした。東京出版のステップアップ算数も何か違うと息子に言われ・・・。


    初見の問題に慣れるという訓練を考えた時に題材になる問題がなく困っておりました。息子は初見問題で全くわからない難問に出会った時にかなり動揺します。
    この問題集を使って一問一枚プリントを作成し、三色方法をやっていきます。



    歴史については私が最も知りたかった情報でした。私だけでなくこの内容を読んだ受験生全員にありがたい内容ではないでしょうか。社会の試験と言っても地理・公民と合わせればテストでも歴史は3割しか出題されません。けれど捨てられない3割の為にどこまで勉強をすればいいのか膨大な量に気が滅入っていました。


    塾に行く前に息子に読ませたところ、「これだけでいいの?」という第一声です。
    さっそくプリントアウトしておきました。冬期講習が終わったら息子と深く読み込みます。これで出来ない問題は息子以外の子も出来ないんですよね。これを言い聞かせました。


    実はしろくまさまに相談をさせて頂いてから息子と私で改革がありました。
    息子はロボットのような機械工学に興味があり理系に強い志望があります。なので算数が出来ない事が息子にとって「ダメ」という烙印を押されたようなもので、この強いこだわりもあって暗い気持ちがありました。


    同時に塾の先生に「算数が悪いんだからもっと国語で点数を取っていかないと」と言われたと聞き、一つ吹っ切れました。
    息子に言った事は「中学に行って方程式を使った解き方を知った時にもしかしたら成果が出るかもしれない。今は算数はこの方法をやって、あとは好きな社会や国語にもっと時間を取って勉強して合格得点を稼ごう」と。
    実はしろくまさんの「もっと好きな国語や社会を大切にしてやって下さい。もっと演習をさせてやって下さい。」という言葉に涙を流してしまいました。


    息子は本が大好きな子でクリスマスプレゼントも図書券、お小遣いのほとんどを本代に使ってしまいます。最近は古本屋で本を買うという節約術を見い出しこれでもっと本が買える~と喜んでいましたが受験が終わるまで本を読むことを封印していました。ダメな母親ですね。


    志望校は論説文と随筆文のみ、物語文はでません。環境、マスメディア、おもちゃ、身体、ねずみ、どんぐり、ダーウィン・・・多岐に渡る題材で特に随筆分に関しては旅行記やワープロ、ベランダというサッと読んでしまえば何ともないけれど何の掴みどころのない所が逆にネックの何とも言えない随筆文が多い印象がします。随筆文とはこういうものなのかもしれませんが。


    しろくまさんから頂いた国語の勉強法、「どうして?」「なんで?」をしっかりと親子で軸に置き息子の希望通りもっと国語に時間を費やし欲を持って前に進んでいきたいと思います。足についていたおもりがとれたようです。ありがとうございました。

  7. 【3228499】 投稿者: しろくま  (ID:fRnGPZG5ILM) 投稿日時:2014年 01月 05日 08:23

    「1月校」さま

     文章が読むのが遅い… 受験の国語のお悩みではよくあることの一つです。

     ただ、疑似と真性がありましてね、自分の黙読速度を客観的にわかっていないために、「時間が足りない」と焦ってしまう、というケースが多いこともまた確かなんです。
     速く読めても中身が理解できなければ意味がありません。
     時間をかけてじっくり読んでいても、どれだけギリギリであっても時間内に解ければそれでよいわけです。
     でも、多くの子は、最後の10分間は、たいていふだんの3分くらいに考えてしまいます。
     最初の10分も最後の10分も、同じ時間の流れなのに、入試のときはそのような時間の流れ方はしない…

     まず、時間のレイアウトをしっかり立てるために、過去問の文章を一つ、黙読させて時間を測定してください。
     だいたい過去問では、ほぼ同じ長さの説明文、物語文がチョイスされています。

     そのときは、「あなたの快適速度で読んでみてね」と言うてみてください。

     で、制限時間から黙読速度に必要な時間を引いて、問題を考えて解くのに、何分ある、ということを認識させます。

     たとえば、制限時間が50分で、文章2つだとすると25分、25分に分け、そこから1文章にかかる黙読時間を引いて、あなたの場合、一文章につき何分考えることができるよ、と、告げます。

     で、時間制限を「何分以内でしなさい」とはやらずに、「何分かかるか測定するね」という方法で進めていきます。
     今ので何分、今のは何分… と、淡々と告げていくだけ。遅い、速いは一切親からは口にしません。
     それで演習を進めていきます。

     おもしろいもので、自然と速度は緩やかに速くなっていきます。

     「自然と」「緩やかに」

     が、ポイントで、速く読まないと時間が無いよ、あなたは遅いのだからテキパキやりなさい、などと強いている国語の演習は、たいていは「空回り」です。

     快適速度で読む

     結果としてギリギリであっても、その時間内なら解ける、という時間感覚が身についていればテスト中で焦ることはありません。

     形式的な段取りとしては…

     まず、お子さんの受験する学校の語句・漢字系の出題が

     「文中型」か「独立型」か

     を確認してください。独立型ならばまず先に語句をやってしまいます。

     文中型ならば、文章を読みながら、傍線部のところにくるたびに漢字を書いていくのではなく、ああ、こんな字だったな、というのを頭で軽く思い描いて後まわしにします。

     文章を読む前に、設問の数を数えて、内容に関するものの問いを軽くみて、ああ、こんな問題が出るんだな、と、軽く意識してから読んでいく、という段取りをさせてください。

     読解は、文字通り、読んで解く…

     設問みて、傍線部の前後をちょろちょろみて考える、では、正解は得られにくいですし、演習しても解答力が身に付きません。

     読みながら、印を付加していく、ということも案外と黙読の速度をあげます。

     説明文の場合、しかし、だが、などの逆接語の後ろ、つまり、などの要約語の後ろに線を引き、指示語の指示内容をざっくり線を引いて読んでいく。

     物語文の場合は

     A → B
       ↑
       C

     Aは最初の気持ち、Bは後の気持ち、Cは気持ちを変化させたもの、という構造を意識して読むようにする。あ、これで気持ちが変化したな、という部分に線を引いたり、四角で囲んだりしていく…

     作業を入れると読みに集中力が加味されて自然と速度があがります。

     一週間、毎日こういうことをしていくと、無理なく速度が上がるししっかりと読めるようになりますよ。
     まずは、始めてみましょう。

     何か追加質問があればどうぞ。

  8. 【3228539】 投稿者: しろくま  (ID:fRnGPZG5ILM) 投稿日時:2014年 01月 05日 09:21

    「大方針」さま

     甲南女子はよい学校ですね~ 今は、Sアド、というのですか、新しいコースもできて進学のほうにも力を入れられているのでしょうか… しろくまの時代は、そういうものがありませんでしたが、昔から人気のある、「親が子どもに入学させたいと思う学校」の一つでした。
     昨年、訪ねようとした場所がわからず、うろうろしていたところ、甲南女子のお嬢さん三人が親切にも30分くらいいっしょに探してくれて、ほんとうに助かりました。ほんとに感じのよいお嬢さんたちでした。(しろくまはよく道に迷っていろいろな人に助けられるんですよね。ほんとドジで…)

     さてさて、甲南女子の過去問には、しろくまは最近のものに目を通す機会があったので、だいたいのことはわかるのですが、おっしゃるように、難問や奇問はなく、算数なども、大問の中に小問があって、それらを順に解いていくと解答にいきつくタイプのもの。
     それから、これはもう30年近く前の話ですから、今とは違うと思うのですが、しろくまの後輩の社会の講師が説明会でおもしろい話を聞いて帰ってきました。

     びっくりしましたよ~
     どうしたの?
     歴史の人物とか漢字がわからなかった場合、×になりますか、みたいな質問を父兄がしたんでよ。
     ほう。
     そしたら、え~っと、わからなければひらがなで書いておいてください。漢字で書いても自信が無ければ、ひらがなでルビうっといてください、て、言うんですよ。マジかっ て、思いました。

     何度も強調しますが、あくまでも昔の話。今は漢字指定などは厳しく採点されているかもしれませんから、説明会などでよく確認してくださいね。昔はこういう「ゆる~い優しさ」がありました。

     難しい問題を出して試してやろう、ということは微塵も感じない作題です。

     それは今でも、国語や理科、算数によくあらわれています。ただ、社会や理科の暗記物に関しては、学習した内容を裏切らない出題で、その点、まじめに勉強した者とそうでない者の「差」が出る出題になっています。

     H学園、は、浜学園ということでよろしいですか?

     算数に関しては、難しい内容は一切不要になります。ただ、ここがよく誤解されるのですが、「基本問題」は簡単な問題、ということではありません。基本であってもむすがしぃものはあるんですよね。基本=易問、という考えは捨てないと、女子中の算数は失敗します。

     基本問題、とは、大切な問題のことで、塾の先生が、これは大切な問題だっ と指摘されたモノは、難しく感じられてもしっかりとおさえていく…
     それから三年前に、浜の小6公開テストの算数をたまたまみる機会がありました。今は知りませんが、ほぼ間違いなくけんちゃん(橋本くん、つまり学園長)の作成したものだと思います。ようするに、「難しい」ということです。
     小6の公開テストの、右半分、とくに右下の問題などは甲南女子だけでなく、大部分の女子中の子たちは解けなくてもかまいません。(あくまでも3年ほど前のものと変わらなければ、ということですからね。)
     ですから偏差値で50であっても、小六の段階では模試のどこができていなくて失点しているかをしっかりと見極める必要があります。
     その点、志望校別の特訓が始まって、担当の算数の先生と相談すれば、「ああ、この問題はできていなくてもいいです」とキッパリと答えてくれると思います。

     算数は、大きく失点していても、すぐダメと思わず、こまめに講師に相談して、「これはできなくてもいいです」「ここは解けていないといけません」という言葉をもらってください。
     そうしてそれを累積していく、という学習方法をとりましょう。とくに、算数の先生で、女性の先生がおられたなら、よく相談してください。
     非常勤の講師ならば神女や四天出身の講師がいるはずで、自分も女子のコースで算数を勉強してきた、という講師がいると思うんです。そういう人を見つけたら、うまく接近して「知り合い」になっておいてくださいな。

     志望校のコース構成も確認しておいてください。しろくまの時代は甲南女子のコースは、1コース複数対象校でした。
     しろくまの時代は、1コースが灘、2コースが甲陽、3コースが星光・六甲、5コースが附属、9コースが神戸海星など、というような分け方でしたが、甲南女子は、甲南女子で一つのコースが構成されていませんでした。

     過去問は、志望校別のコースでやります、という説明があっても、過去問はしっかりと自分で「みて」(まだ解く必要はありません。)どんな感じのものが出ているかは知っておき、秋以降、自分で過去問演習をしないと、コースで取り上げる問題は、他のものばっかりだった、ということも起こるかもしれないからです。

     基本的に、通常の講座、算数・国語・理科に社会特訓を加えた「四科目」学習でよいと思います。
     ただ、ここはしろくまの弱点で、最新の受験制度がわかりません。甲南女子は今でも四教科校ですか? 昨今、三教科で受験する、ということができる制度を取り入れている学校が増えているので…

     つまり通常の講座+社会特訓「だけ」で、十分対応できる問題ばかりである、ということです。
     ただ、日曜日、家にいても自分ではなかなか勉強しない… 同じ学校をめざす子が周囲にいると安心できる(とくに女子はこれが大切)、ということから、志望校別特訓を加える、ということも必要になります。

     通常の講座や社会特訓のお勉強が手が回らないのに、オプションを積み重ねる愚をしてはならない学校です。小五の現在はもちろん、小六になられたらこの原則は絶対に外さないでください。

     もしお子さんが「手の遅い」タイプの子であっても、スピードを強いる学習は「まだ」やらないでください。
     あくまでも快適速度で解ける力を涵養する… 客観的時間制限ではなく、「何分かかるか測定するね」という方法で進めましょう。

     それからしろくま原則は

     小5は、好きな教科をたくさんさせる、得意な教科を磨く

     というのがポイントです。そろそろ教科の好き嫌いが表面化していませんか?
     苦手を放置せよ、という意味ではありません。
     得意な分野、好きな教科をいっぱいさせてやることで、勉強そのものに弾みがつきます。

     できないとき、苦手なときに講座を積んではいけません。
     できるとき、得意な教科はよりパワーアップのために講座を積む。

     これが一つのコツになります。

     それから算数は「解ける問題」「できる問題」をたくさん流していく時間もつくってやってくださいね。
     小4のときの算数(理科も)は、「こんなんかんたんやんっ」と言うても「じゃあ解いてみてよ」とやらせてください。
     「あれ?」とか「あ…」とかいう言葉、きっと随所に出てくると思います。

     申しましたように、「点数が低い」「偏差値が出ない」ときがあっても、怒る前に、講師に相談して「ここはできていないといけない」という部分を聞き出してから、はっぱをかけるようにしてやってくださいな。

     しろくまの経験上、不得意な教科で不合格になるよりも、得意な教科で失敗して不合格になる、ということがはるかに多いということを知っています。
     小6の後半は、苦手な教科、できない教科ばかりをやらせてはいけない、ということもおぼえておいてくださいな。

     何か追加質問があればどうぞ。
     

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