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【1928539】しろくまさんにアドバイスを頂きたい人は集まりましょう。パート6

投稿者: 初手天元   (ID:iTQCbYqzDik) 投稿日時:2010年 11月 22日 08:36

しろくまさま

パート5が容量オーバー気味の様子ですので、新スレを立てさせて頂きます。
出しゃばり、どうかお許しください。
いつもお忙しい中、親身で適切なアドバイスを下さるしろくまさまに
心から感謝申し上げますと共に、今後とも
中学受験に悩む保護者達に御助力下さいますよう
よろしくお願い申し上げます。



相談者の方々に

このスレでの御相談に対するしろくまさまのアドバイスは
外部ブログに掲載されます。
不都合をお感じの方は、その旨明記くださいますよう。



イヌイットさま 外の人さま

とても控え目でいらっしゃいますが、しろくまスレをこっそり支える
善意の協力者でいらっしゃると思っております。
いつもありがとうございます。

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  1. 【2366806】 投稿者: うれいの母  (ID:6pN/wre21sc) 投稿日時:2011年 12月 25日 22:56

    しろくまさま

    お返事ありがとうございます。早速塾での学習内容を確認しました。算数は、いわゆる最難関校の入試問題から選んでやっているようです。家では、娘にとって八割解ける入試問題を時間をきめずにやることにしました。
    社会は、縦横にまんべんなく組まれていましたの、塾のカリキュラムのみで、理科は塾で苦手な生物を、家では得意な計算を、国語は灘の語句をちらりと見てみます。あと三週間。これまで力を尽くして後悔のない受験勉強ができたのはしろくまさんや塾の先生がたのおかげです。あとは気持が上がっていくように心のケアに努めたいとおもいます。

  2. 【2366850】 投稿者: 平均点を目指しています!  (ID:08cQic43PGw) 投稿日時:2011年 12月 26日 00:02

    しろくまさま

    大手塾Nへ通う5年生の息子がいますが、国語すべてが苦手です。
    偏差値は40~45です。他の教科は55~60くらいです。

    とにかく文章を読むスピードが遅く、大問まるまる空白に近いこともよくあります。文章を読んでいて時間が終わってしまうそうです。この文章を読む速度の遅さは、他の科目にもひびいています。
    親音読子黙読で文章を読むと、普通の音読が速くて理解できないといいます。
    もちろん読むスピードだけでなく、読解全般もひどいものですが。

    そればかりか、漢字もなかなか頭に残らない、語彙力もない、語句もなんとなくしか理解できていない、字を書くのが嫌いなどと挙げたらきりがなく、しろくまさんの過去レスを拝見したのですが、具体的に何から手をつけたらいいのか本当にわからなくなってしまいました。

    息子は国語が足をひっぱっているので嫌いなのですが、国語が少しでもできるようになるのならがんばりたいんだそうです。そう言われると、なんとかしてあげたいと思ってしまいます。とにかく今は目指せあこがれの平均点なのです。

    前置きが長くなりましたが、何からどのように手をつけたら良いのか、アドバイス願います。何卒よろしくお願いします。

  3. 【2366914】 投稿者: 駆け込み母  (ID:rgNPSoMHDiw) 投稿日時:2011年 12月 26日 01:31

    しろくま様
    初めて投稿させていただきます。

    6年の夏の終わりに受験することを決め、塾にいかずに自宅で勉強を進めている息子がいます。
    公開模試を何度か受けましたが、この2カ月で順調に伸びてきています。

    算数は比較的得意で、本人のやる気もあり、主に算数に力を入れて勉強してきました。
    まぐれだと思いますが、某塾の模試で偏差値60をだしたこともあります。
    理科に手をつけ始めたのが最近です。四谷の合不合4回目の偏差値は45でした。
    まだあまりやっていない単元が多くあります。
    国語は記述と漢字が苦手です。偏差値45~55くらいで振れ幅が大きいです。
    社会は捨てて3教科での受験です。

    希望校は偏差値50(四谷大塚合不合80偏差値)の学校で、
    先日の模試では3教科偏差値49で合格確率75%となっていました。
    過去問をすると合格点前後をうろうろしています。

    受けることに意義がある、と落ちることを覚悟の上決めた受験ですが、
    模試での希望校合格確率があがってくるにつれ、
    なんとか合格を勝ち取って欲しいと思うようになりました。

    受験勉強を初めてまだ間もないので、親バカながら、まだ伸びしろはあると思います。
    この冬休み中にどれだけ伸びるかが勝負だと思っています。

    得意な算数を中心にこのまま続けるのか、
    手をつけていない単元の多い理科に力を入れるか、
    苦手な国語(記述・漢字)をもっとしたほうがいいのか・・・
    全部できる時間があればいいのですが、恐らくもう間に合いません。
    もっと早く始めておけばよかったと悔やんでおりますが、
    泣いても笑ってもあと19日しかありません。

    この残りわずかな日々を有効に使うには
    どのように勉強を進めていけばよいか
    ご助言いただければ嬉しく存じます。
    よろしくお願いいたします。

  4. 【2367019】 投稿者: しろくま  (ID:uFSbN/fWdK6) 投稿日時:2011年 12月 26日 10:18

    「くまこ」さま

     ちょっと「くまこ」さまへの回答をお借りして、ちょっと思っていることを話させてもらいますね。

     ~と同じ表現 ~とはどういうことですが などを本文から抜き出しなさい、という問い… 単語の場合と、説明の場合… 説明の場合は、最初の何字を抜き出しなさい(あるいは、最初の何字から最後の何字まで)、という問いです。
     入試でも、模試でもよく出てきます。

     実際に過去問をつめていくと、こういうところの苦手さが浮かんでくる子もいます。ましてや、小5くらいになりますと、こういう「入試技術的」な部分でひっかかる子、いるんですよね。

     だから、というわけではないのですが、しろくまは、小6でやる「形式」を、文章や設問を簡単にしてスライドして低学年にもっていく「問題」、大嫌いなんですよ…

     まずは、「話す」「書く」、そして「読む」、そして「考える」… 形式なんか後回しで十分なんですよね。
     読む、語彙が増える、内容がわかる… そうしたら、「抜き出しなさい」とか「同じ意味の言葉をさがせ」なんて問いの「形」、どーでもいいんですよ。
     書ける、読める、内容がわかる、ということができる「手順」をしっかりふまえていれば、問いの形式は無関係に「できる」からです。
     なのに、そういう形式を低学年に持ち込むものだから、形式そのものにとらわれる子、そういう形だけの解き方を求めてしまう子、出てきます。

     最初に「話す」ということを書きましたが、え? これ、どういう意味? と、思われるでしょうね。読むのが先では? 読書が大切でしょう? という方が多いと思います。

     でも、たとえば、小学生くらいになると、あたりまえですが、だいたい「話」は通じますよね。日常生活に困らない「話」はできるでしょう?

     ただいまっ あんなぁ、今日さ、帰りにさ、いぬがおってなぁ、給食の残りのパンやってん~

     くらいの話はします。たとえば、今日あったことを日記に記しなさい、と、なったら、たいてい子どもは嫌がります。それは、「形」を求めてしまうからです。

     今日、学校の帰りに、犬がいた。私は給食の残りのパンを犬にあたえた。

     はぁ? おもしろくないんですけどぉ~ と、なりますよね。

     そのままでよいじゃないですか。文法的に、また、表現を変えさせる必要なんか「まずは」ありません。で、いちいち、ここはこうしたほうがよいよ、とか、文法的に変だ、とかはいっさいなし。

     子どもは語彙がありません。気持ちをまだ「言葉」に変えることはできません。だから「言葉」そのもので「気持ち」を伝えてきます。へんな話、低学年の子どもの国語力を問うときは、親の、子どもの言葉に対する「読解力」が要求されているんですよ。

     さっきの子どもの話は、「学校の帰りに犬がいた。私は給食の残りのパンを犬にあたえた。」という事実を子どもがお母さんに報告しているんですか? 違いますよね。自分の好きな犬がいたんですよ。かわいかったんですよ。犬にえさをあたえてはいけない、とか、言われているけれど、思わずあげてしまったんです。きっと短い時間ですけれど、犬と遊んだんだと思いますよ。で、楽しかったわけです。

     その、気持ちのこもった表現をいちいち、文法的にどうのこうのと、「添削」するなんて意味がありません。それはもっももっと高学年になってから。

     だから「会話」してやって、いろいろ言葉を引っ張り出してやればよいんですよ。へぇ~ どんな犬? 家の玄関にいたの? 野良犬? なんでもよいから問いかけて、言葉を引き出してやる。で、最後に「楽しかった」とか、「でもかわいそうだった」とか、感じた言葉が引き出せたらOK。

     はぁ? そんなのがなんで国語の力と関係あるの? と、なりますが、たいていの物語文は、事実・行動に線が引かれていて、その気持ちを説明しなさい、ですよね。子ども自身が、日々の生活で「自分の物語」をちゃんと展開しているんですよ。話す言葉に耳をかたむけて、「あなたの事実・行動にはちゃんと気持ちがあって行動しているでしょ?」ということに気づかせればよいんです。今、話したこと、やっていることに関して、「とりとめもなく」話させればよいんです。十分、訓練になっています。

     晩ご飯の話だけでも、説明文の基礎の基礎は養えますよ。

     今日の晩ご飯何がよい? 
     カレー!
     ハンバーグ!
     ええ? なんでもええし…

     子どもは色々なことをいいます。何がよい、だけではなく、カレーとハンバーグどっちがよい? とか、選択肢を用意してやればよいのです。もっというと、まったく違うジャンルの提案。和風と洋風、お寿司とカレー、とか、え? どっちにしよう、という一瞬のためらいを与える… 考えているんですよね、そのわずかな間に。
     さらに発表形式に持ち込めれば大成功。これは、説明文を読ませる、ではなく、自分に説明させる、んですよ。
     野球、サッカー、が好きな子がいます。テレビでサッカーの試合がしている。お母さんがルールをわからない、子どもに質問すればよいんですよ。サッカー少年には、え? なんでいまのアカンのん?? とか、サッカーのオフサイドのルールなんか子どもに説明させてください。
     お母さんがボケで、子どもがツッコミ。説明文が得意な子に成長しますよ。自分が説明できないのに、他人の説明文が読めるわけがありません。

     ずいぶんと、余計な、迂遠な話をして申し訳ありませんでした。まずは、書いてあることをしっかりと読む、その過程ですでに答えは浮かび上がっているのに、改めて「探す」ので疲弊する、ということになっている場合が多いんです。

     一部抜き出し、の、話を212ページの「困っています」さんへの回答でしてあります。まずはそれを読んでもらうとして…

     ちょっと念入りに「抜き出しなさい」問題を説明させてもらいますと…

     冒頭申しましたように、いろいろなタイプがあります。「単語」を探すパターン、「一文」を抜き出す場合。たいていは、傍線部があって、「これはどういうことですか、他の部分から抜き出しなさい」というものです。

     置換と抽象化と具体化

     同じ表現を探す
     抽象化された表現をみつける
     具体化された表現をみつける

     傍線部が具体なら抽象を探す
     傍線部が抽象なら具体を探す

     ということになります。

     前に申しましたように、説明文は、必ず

     具体(例)→抽象(意見)

     という構成になっています。ある段落が具体(例)で、ある段落が抽象(意見)である場合もあれば、一つの段落の中に、例と意見、が書かれている場合もある。

     ラージの意見と例、スモールの意見と例、が、織りなされて構成されています。

     できる子は、頭の中で、整理ができていて、傍線部が具体なら、抽象から探していけるわけです。

     しろくまは、具体と抽象、というのを分けることができる、というのが第1段階だと考えているんです。そこで前にお話ししたのが「カレーうどん」の話。

    A私は朝食にカレーうどんを食べた
      ↓
     人間は食事をする
      ↓
     動物は食物をとる
      ↓
    B生物は栄養を摂取する

     Aが具体で、Bが抽象ですよね。Aに傍線部があって、Bを探す、というパターン。

     これが抜き出しでは一番多いところです。

     それは前にも聞いたよ、しろくまさん! 抜き出しの探し方が知りたいのっ!

     と、イライラされるかもしれませんね。すいません。以前に

     「逆接語の後」=意見
     文末「~のだ」=理由の解き明かし
     「指示語」の指示内容=大切なこと、言いたいことは指示語でリレーされる
     「例えば」の直前=意見

     という、しろくま手順をお話ししました。

     ということは、抜き出し、の言葉は、これらの部分から「先に」探す、ということでよいと思うんです。

     すべての文の中から探し出す必要はありません。はい、森の中にいる「かぶと虫」を探そう、と、言われて、端から端まで探していくのは、いずれみつかりますがたいへんな苦労です。
     池にいるかな、道に落ちてるかな、と、探す子はいませんよね。まずは木。でも木の種類も考えます。小さな木もハズします。
     「まずは」ここから探してみよう、と、探すときの「手順」をきめておく、で、そこから先は深入りせず、後回し、という「レイアウト」を決めておけばよいのです。

     探し出す問題に「慣れる」のは小6でもよいのです。まずは、説明文の「構造」理解が大切です。親音読・子黙読で、親が補助してやっていいんですよ。これは例ね、これは意見、と、言うてやりながら読んでもよいのです。

     筆者はこの例で、何を伝えようとしているのか

     そのため、いろいろな技法を文章にこめているんですよ。国語が苦手、なら、「まだ」形式の問いにふみこまず、「読み」に重点を置いて、1文章1設問、しかもその設問は「内容が問われるもの」か「理由の説明題」だけにしぼって(設問が読みを助けてくれるため)、模範解答からの逆流法で解いていく、ということに徹しておかれたほうがよいと思います。
     具体と抽象の差がつかめてきてから、「設問の色々形式」を演習していく、というのが、遠回りのようで一番効果が出てきます。

     むろん、塾の先生のおっしゃる方法と併用していかれてもよいですよ。その方法も1文章1設問 には違いありませんが、あくまでも「読み」、手順の確立、が、先です。

     物語文などに「ツッコミ」入れてしまう子いますよね。こんなやつはおらんっ と、なってしまう子… そうなると確かに問題は解けなくなりますがそういう性質を逆手にとる方法もありますよ。
     物語文であっても、必ず、その設問の回答が「そうなる理由」があるんです。

     こんなやつはおらん、そんな主人公の行動がおかしい、と、なったら、それに乗って、たしかにそうだよね、くらいに同調してみてください。そうすると、どんどんおかしいところ、自分とは違うところを語り出します。だから、こんな問題変だ、と、これでもええやんっ と、言い出したら、実は「半ば」解答にたどりついているんですよ。
     でも、模範解答は違うよね、なんでこっちじゃなくてこっちだと思う? と、記号選択問題で、やっていけばよいんです。
     結果としてこれは「模範解答からの逆流法」と同じ効果が出ます。主人公のあり方にケチをつけていることを設問にスライドさせて、設問にケチをつけさせ、模範解答はこうなる理由に気が付かせる、というようにもっていくんですよね。
     物語文にツッコミ入れられる子は、「受験の国語が解ける」見込みありですよ。

     何か追加質問があればどうぞ。

  5. 【2367104】 投稿者: マキロン  (ID:Qq7qcSBha8I) 投稿日時:2011年 12月 26日 12:03

    しろくまさま、レスありがとうございました。

    模範解答を改変して(   )抜き、やってみますね。
    年末で、下の姉妹がわいわいと走り回る中、息子と二人
    勉強部屋でああでもないこうでもない、と言いながらやっております。
    二人三脚、あと3週間頑張ってみます。

    算数も、理科も、国語もそうですが
    やればやるほど穴が浮かび上がり、親ばかり焦っていますが
    この冬休みを有意義に使えるように、息子が塾の間に掃除でもしておこうと思います。

    また、切羽詰まってご相談するかもしれませんが
    そのときはどうぞ宜しくお願いします。

    ありがとうございました

  6. 【2367105】 投稿者: しろくま  (ID:uFSbN/fWdK6) 投稿日時:2011年 12月 26日 12:03

    「あかくま」さま

     「下駄はかせ」は単純に合格最低点数を下げる、という方法と、(結果として同じことになりますが)得点足す、という方法の2種類です。

     あくまでも、「20年以上前の話」ですが…

     六年一貫校でも、2種類に分けられます。一つは純粋に六年一貫で、もう一つは高校入試があるという場合ですね。後者はさらに2つに分けて、高校からの入学者が多い場合と、少ない場合。そしてここがかんじんの部分ですが、「高校から入ってきた子」と「中学からの子」を混ぜるか否か…
     高校からの受験がある学校でも、混ぜないパターンですと、純粋六年一貫校と同じです。こういう場合は、学校の大学入試の実績も、ちゃんと丁寧にみる必要がありますよ。
     よく学校の生徒数が多いのに実績数はどうだ、と、いう話をされる方もおられますが、生徒数の多さに比して、というのは単純すぎる学校理解です。
     卒業生数を分母にしてどこどこ大学のパーセントが低い、というのもあまり「学校の合格力」を示しません。厳密にはたとえば現役で、京大を受験した数が100で合格者が4人なら4%の合格率、という判定も可能ですが、卒業生の数で、4%の合格、というのはちょっと変な話です。
     でも、学校は受験者を分数とした数は公表しません。男女別の合格者も出しません。「出てないデータ」で比較する話はできないのです。

     さて、高校からの受験がある高校のうち、大阪の学校の場合… 大阪は昔は公立高校への進学がさかんな学校でした。学区ごとに1番手・2番手… と、ランクがあり、私立高校は「すべり止め」という場合がほとんどでした。
     そこで私立高校は「併願」と「専願」という制度を設けて、公立高校を受験する者は、併願で出願してもらって合格不合格を判定します。ここが私立高校さんのたいへんなところで、うっかりたくさん合格者を出すと、併願した公立を不合格になった子たちが「もどって」くることになります。
     これを「併願もどり」といいます。これを読み間違えるとたいへんなことになる… ベテラン教員のカンによってこれが「計算」されるのか?!

     違います。各公立中学と私立高校の「折衝」が「事前」に行われていたんですよ。

     中学の先生が、模試や校内の定期考査をもって私立高校に行く、これくらいの成績なんですけれど、どうですかね? と、話が始まる… ああ、おたくの生徒さんなら、過去、これくらいの成績だから合格されますよ、というような話になる。
     さあ、そこで! ここから2つに分かれるんですよ。事前に○△×を私立高校のほうから公立中学に提示した場合、○印ならば、当日の試験が少々だめでも(おそらくその成績ならたいていの場合は合格点だということがわかっているんですが)合格させる、という学校と、事前に○でも当日×なら×、という学校があるんです。
     公立中学の先生たちは、「どこか」高校に進学させたい、合格するところを用意してやりたい、不合格であっても、他に通える高校を確保しておきたい、ということをされていました。

     全落ちをなくす、ということが大切だったわけですね。また、公立高校も、全員を受け入れる数がなかったものですから、私立高校の「協力をいただいて」、子どもたちの進学先の受け皿とする、という「社会的な役割」として明確に「役割分担」されていたわけです。

     長々といったい何の話をしているんだ? と、イライラされるかもしれませんが、こういう経験を過去に持っている私立高校中学校は、この専願・併願のような方法を、中学入試にもスライドさせたら、生徒確保できるよね、と、考えやすい体質を持っているわけです。
     同じノウハウを中学受験にも転用する…

     ところが! 大きな違いがあることにすぐに気がつきます。

     中学が義務教育で、高校は義務教育ではない、ということです。

     中学の場合は、小学校の先生は「全落ち」を考えられる必要も心配される必要もありません。とくべつな学校振り分けを考える必要などなく、校区のきめられた公立中学に進むわけですから。

     小学校の先生と私立中学の先生は「折衝」できません。と、なると… おわかりですよね。「同じこと」を「塾」とすればよいことになります。
     大阪の私立中の場合、兵庫県との決定的な違いは、この「塾と私立中」の関係の深さ、です。

     この子は、合格しても××中学に合格したら、そちらさんには行きません
     この子は、この学校が第1志望で、他の中学合格しても他には行きません
     
     塾の伝えてくれるこういう情報はたいへん役立ちます。合格者数や抜け数の計算、合格発表の数をどれくらいにすればよいか、など、この情報が参考になります。(はっきりとは教えてくださいませんでしたが、昔は中学校間の情報交換もされている可能性がありました。この子は××中に行ったよね、と、さらりとおっしゃる入試担当者もおられましたから。)

     ただ、前にも申しましたように、「逆転現象」は絶対に起こしません。ある特定の塾の子には点数を与えて、それ以外には与えない、ということ私立中はしてくれません。不合格は不合格…

     そこで「専願」という制度を取り入れる私立中もあるわけです。正確には「専願扱い」という方法ですね。

     この子は、ここの中学が第1志望です。合格したら必ず入学しますよ。

     という色々な塾からの情報をもとに、そういう子たちで一定数を確保するメドが立つと、その子たちにあわせて、合格最低点を下げる、という方法ですね。合格点数と合格者人数を決めるのは学校側の裁量です。ある特定の子だけを合格、合格点数に達していない子を合格にするのは不正ですが、合格者数と合格最低点を変えるのは不正操作ではありません。(合格最低点が下がる場合は、他の塾の子も結果として「恩恵」をこうむることにはなります。)
     しろくまは、この方法が、よい、とは思いませんが、どこか合格の可能性の高い私立中に行きたい、という保護者、自分の学校を第1志望にしてくれている子たちにたくさん来て欲しい、という学校、少しでも合格率を高めたい、塾生の行き先をきめたい、という塾の三者の思惑の交点の部分だと思うんです。

     2回目の「下駄をはかせる」というのは、単純に点数を足す、というケースが多かったですね。次は合格最低点のラインで、収容キャパに支障が出ない範囲で、この子は二回受けているので拾ってやる、という「調整枠」に利用する、という方法です。そういう子たちで最低点をきめる、という方法もありますが、これは受験者数が少なく、生徒確保が必要な学校さんがやる方法でした。
     もちろん、20年以上の前の手法です。

     さて、塾がご提案のC校、というのも、セカンドプラン、あるいはパラレルプランにはなりえませんか?
     たとえ直前であっても、お子さんの人生の方向性を決める第一歩です。本人はともかく、親はいろいろな学校をしっかりとみて、「知っていたらこうはしなかった」ということがないようにするのは大切なことです。

     何か追加質問があればどうぞ。

  7. 【2367173】 投稿者: しろくま  (ID:uFSbN/fWdK6) 投稿日時:2011年 12月 26日 13:15

    「平均点をめざしています!」さま

     小5までは、このHNのとーりの学習をベースにすることが大切です。難関校狙いの場合は前に

     「苦手な教科はまずは平均点」

     そして次に

     「苦手な教科も七割にまとめる」

     というのが、昔からいわれる、そして大学入試にも通じる学習ポイントです。

     さて、お話しにある「親音読・子黙読」の「お母さんの音読速度が速い」とおっしゃっているんですか?

     もし、そうなら、かんたんなことです。こんなに遅くてもよいの? というくらい「遅く」読んでやってください。
     むしろ最初に、いっしょにやるけど、速かったら読んでいる途中でもよいからいうてね、と、告げます。
     どれくらいの速さがよいか、まずは、本人の最適(快適)スピードからスタートです。

     その上で、時間を計っておく。今ので7分よ、などと告げるだけ。だから速くする、とか、遅くする、とかは必要ありません。

     しろくまのポイントは、低学年から小4までは、速さは遅くてもよいから、まずは「わかる速度で読む」ことのクセをつけることです。わからないのに速く読んでも意味はないでしょう?
     お子さんは小5かもしれませんが、学年一つ前のつもりでやっていきましょう。

     算数のできる子に「飛び級」があるなら、国語の苦手な子に「下げ級」があってもよい、と、しろくまは思っています。「下げ」というと、プライドが傷ついちゃう子もいるかもですが、プライドで学校は合格できません。むしろ、苦手な子には学年を一つ前にして学習していく、というほうが有効な場合があります。

     親音読・子黙読の素材も、小4の模試などを用いてやってください。

     漢字に関してですが、ようするに受験までに1006字おぼえたらよいのです。もちろん正確にはそれを組み合わせた熟語や読みを入れるともっと膨大な量にはなりますよ。でも、「1006字の周辺」を「受験までに」おぼえれば、「先取りして」「たくさんの数」を「つめこむ」必要などはありません。

     一日1つでも、1000日でおぼえられます。2つなら500日、4つなら250日…

     一つをじっくり、丁寧に、お子さんの無理にならないように進めていけばよいのです。

     たびたび紹介していますが、旺文社から「小学漢字1006字の正しい書き方」というものがあります。

     たとえば小五の配当漢字に「効」という字があります。

     画数8を確認するように、まずは正しい筆順で書く
     音読みと訓読み、音=コウ、訓=き(く)

     「効」を用いた熟語、「効果」「効力」など「効」が上についている熟語、「無効」など「効」が下にくる熟語をおぼえる。
     で、それらを使った短文作成。
     訓読み、「効く」を用いた短文作成。

     これだけをじっくり丁寧に進めていけば1日3つで一年計画、でもよいわけです。

     あわせて後ろのページの「同訓異字」「同音異義」「認められている読み方の赤字のみ」を入試までにおぼえれば、受験の漢字の書き取りはおしまいです。
     ものすごい勢いで、すごい時間制限で、びっくりするくらいの問題集の数を積み上げて、これをやれっ と、なれば、誰でも国語の勉強がいやになっちゃいます。

     国語が苦手な子、ではなく、国語の勉強がいやな子、が多いんですよ。国語を苦手にすることをやらせて、国語が苦手だ、て、子どもにレッテル貼るなんて、ちょっとひどいと思ってしまいます。

     頭に残らないほどの漢字、あたえないでください。
     語彙力がつくまえに、つぎの語彙をむりにあたえないでください。
     語句もなんとなくしか理解できないほどの量をやらせないでください。

     設問もすべて解く必要はありません。1文章1設問、で、よいんです。あとは答えを教えてしまってもかまわないんですよ。

    1.学年一つ前の文章
    2.親音読・子黙読 ただし、スピードは本人に適したスピードで
    3.時間の測定 それを本人に、今では何分よ、と、告げる
    4.1文章1設問 この問題をあとからやるよ、といってからやる
    5.記号選択問題は「模範解答からの逆流法」で。

     で、並行して「入試問題読書」ができればOKです。実は英俊社から

     「近畿の中学入試問題」国語 小学5年内容

     というのが出ています。これがなかなかよいチョイスでしてね。実際の入試問題で、小5の子たちができるもの、というのをうまく探してきてくれているんですよ。
     これの文章だけを「訓練材料」として読むという4に活用してもかまいません。これで1文章1設問でもよいですよ。

     こんな感じでどうでしょうか。何か追加質問があればどうぞ。

  8. 【2367211】 投稿者: しろくま  (ID:1ikMyGDRxn6) 投稿日時:2011年 12月 26日 14:08

    「駆け込み母」さま

     「できていないところ」「失ったところ」こそ可能性です。「伸びしろ」のない子はいません。子どもそのものが「伸びしろ」なんですからね。

     まずは、得意な算数。これは「戦う算数」で参りましょう。過去問はもちろん、色々な学校の過去問をしっかり同じ時間制限で「通し」の演習をしてください。
     何か分野や単元だけの抽出ではなく、計算問題も難問も易問も、同じ時間内でレイアウトを考えながら解いていく、ということです。
     これは実際の入試の場では大切なことなんです。できるのに解けない、家にかえったら解けた、と、なるのは算数学習が「戦う算数」になっていない場合です。

     それから理科。以下の単元をすぐにチェックしてみてください。

    1.「光」「力のつりあいとふりこ」「物のあたたまり方」「ものの溶け方」
    2.「植物のつくりと成長」「天体の動き」「天気の変化」「流水」

     これらは塾では小5で学習する単元です。まずは、1・2からどれか1つずつ選んで、年内に目を通して参考書読み+問題演習、というようにしてみましょう。チョイスするときは、過去問をみられて、何か明確に毎年出ているものがあればそれから選んでください。

     国語は、

    1.「1文章1設問」で記述を解く
    2.「1文章1設問」で記号選択問題を模範解答からの逆流法でやる

     過去問との形質にしっかり向き合って下さい。お子さんに過去問の説明文と物語文の問題を解かせて、得点しにくいほうがかりに物語文ならば、上の1・2を物語文でやってください。
     書き取りは「独立型」ですか、「文中型」ですか? 独立型なら小6配当漢字の熟語型で、文中型なら小5配当漢字で、訓読み型も幅広く、という視点がやってみましょう。
     語句系は文中型ですか、独立型ですか? 独立型なら参考書読み+演習ですが、文中型なら受けられた模試のものの復習程度で十分です。

     何か追加質問があればどうぞ。

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