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【1928539】しろくまさんにアドバイスを頂きたい人は集まりましょう。パート6

投稿者: 初手天元   (ID:iTQCbYqzDik) 投稿日時:2010年 11月 22日 08:36

しろくまさま

パート5が容量オーバー気味の様子ですので、新スレを立てさせて頂きます。
出しゃばり、どうかお許しください。
いつもお忙しい中、親身で適切なアドバイスを下さるしろくまさまに
心から感謝申し上げますと共に、今後とも
中学受験に悩む保護者達に御助力下さいますよう
よろしくお願い申し上げます。



相談者の方々に

このスレでの御相談に対するしろくまさまのアドバイスは
外部ブログに掲載されます。
不都合をお感じの方は、その旨明記くださいますよう。



イヌイットさま 外の人さま

とても控え目でいらっしゃいますが、しろくまスレをこっそり支える
善意の協力者でいらっしゃると思っております。
いつもありがとうございます。

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  1. 【2688132】 投稿者: 親子でもがく国語  (ID:WrK3zD5wNp.) 投稿日時:2012年 09月 16日 11:31

    しろくま様

    いつも参考にさせていただいております。
    ようやく、セミの鳴き声からも解放されましたが、まだまだ残暑厳しく、
    しろくま様におかれましては、体調いかがでしょうか?
    適量のお酒が飲めるくらいが、心身ともに健康なのかもしれませんね。

    さて、国語のご相談があり、初投稿させていただきました。
    子供は6年男子浜学園SS40半ば 現状では高槻:冒険、明星:適正くらいの
    位置づけにおります。
    あきらめていた国語ですが、過去の質問・回答などを参考にして
    まずは、近中標、塾宿題を利用して物語文の親音読・子黙読、回答からの逆流法など
    を試みてみました。
    親バカかもわかりませんが、意外といいところまでたどり着いているように見受けられ、
    あきらめずにしろくま様にご相談申し上げた次第です。

    ご相談点ですが、

    ①求められている答えが書かれている箇所はわかっており、心情なども把握できて
     いるようですが、要約することができないのです。
     字数で言えば、30字以上の要約になると極端にできません。
     答えを見ると、自分の頭の中で考えていたことと、だいたい似ているようで、
     あと一押しが不足しているようです。
     抜き出しなら少しはできるのですが、要約するテクニック?がありません。
     あまり時間もなく、いまから新たな課題に取り組み時間がないので、
     日々の宿題などを利用して対策とれればいいのですが、ご指導をよろしくお願いします。

    もし、私のチェック不足で過去ログで回答済であれば、ご容赦ください。
    皆様からの質問があふれているようですので、お手すきの時で結構です。
    よろしくおねがいします。

  2. 【2689130】 投稿者: しろくま  (ID:HBnnFaVkyw6) 投稿日時:2012年 09月 17日 08:34

    「おやじ」さま

     レスがたいへん遅れてほんとうに申し訳ありません。小6の大切な時期にお返事が遅れるとは、ほんとうに情けなく思っています。今年は、ほんとにいろいろ用事が連続して出来してしまい申し訳ありません。

     お悩みのお話は、もうしろくまの時代からずっと続いていることなんです。おそらく現在もお悩みの方、多いと思うんですよね。ですからたいへんよくわかります。

     今からお話しすることは、かなりの昔話ですが、制度というのはその設立した理念に、よい意味でも悪い意味でも縛られるもので、使う側がそれを知ったうえで、「利用して」「利用されない」という意識を持つことが大切だと思うんですよね。

     そもそも浜の創設者の上治さんは「おちこぼれ」の反対概念として「ふきこぼれ」ということをよく言われていました。学校の授業にとりのこされている子たちは、二つの方向がある、ということです。一つは授業についていけない、ということ、もう一つは、授業が簡単すぎてつまらない… ということ。

     「できる子はどんどん勉強させてやればいいんだっ」

     という考え方から「飛び級」ということも認めるようになりました。現場としては飛び級の弊害、というのも気になっていた講師も多くいたのですが、この点は絶対に譲られませんでしたね。
     で、できる子にはどんどん難しい問題にチャレンジさせてやろう、そうして最難関の灘に十分対応できる講座を用意してやろう、ということで最レというのがつくられました。
     ただ、国語は、今の教材がどのようなものかはわかりませんが、灘・甲陽そしてラサールなどの過去問を取り扱う、という講座になっていました。
     最レは、「できる子」の平常授業で、結果としてふだんの平常の算数が、最レの「弱点補強」のようになるようなイメージでした。さきに平常でやってから最レの内容をしたい、という要望が出ることも昔はありましたが、発想が逆なんです。ですから、最レの内容が平常の内容より先に進んでいるのはおかしい、わかりにくい、という人ならば最レを選択することには不向きだ、という判断を昔はしました。
     厳格な資格制で、公開テストで上位にいなければ資格は取得できず、結果として「ステータス」となりました。「おれは最レを受けている」というのは、ちょっとした誇りになりました。ところが、当時の学園長は、「囲い込みはあかんねん、もっと広く間口を広げて、引っ張り上げることが大切だ」と考えられて、受講資格の幅を広げて、クラス数を増やすことをしました。当時の講師たちには反対する者もいましたが、結果としてはこれは成功で、後の灘60人超えの背景になったことは確かです。
     ただ、やはり難しい… できる子が前提の、そうして、「おやじ」さまが懸念されているように取り組んでいる内容は、やはり「上位合格」をめざす者対象ではないか、という印象をもってしまわれて当然だとは思います。

     灘の受験を考えている者の優先順位では志望校別よりも最レを上位に位置づけている算数科の講師もたくさんいました。(実はしろくまもそう思っています。平常と最レをしっかりと理解させて取り組ませればよいのではないか、と、当時は思っていました。)
     最レを担当する講師も、相当の気合いを入れ、しっかりと準備をしてのぞみましたし、講義もしながらその合間にゲキを飛ばすなど、「引っ張り上げる」ためのいろいろな工夫もしていました。
     ですから、子どもたちは一度最レの雰囲気を味わってしまうと、それを「抜く」ことはなかなか難しいところなんですよね…

     「おやじ」さまの発想は、量よりも質である、なにも当方は手を抜こうとしているのではない、むしろちゃんとさせたいし本人もするが、目下のところ、質と量のバランスが崩れ「理解」に支障が出ている、さらには今後の学習インフレに陥る危険性を感じている、ということですよね。
     何も間違えてはおられません。その質と量のタイミングをうまく計れるか否かが重要なポイントです。
     昔の保護者は、うまく調整されていました。「そうはおっしゃるがうちの子はこうだ」という「独自路線」をとられていた方もたくさんおられましたし、そういう方たちが顕著に不合格者が多い、ということはありません。

     講座の削減と課題の整理、というのは、やはり「講師」からの声掛けがいちばんよいのですが、おっしゃるように、灘担当者は最レを切る、ということにはかなりの難色を示すと思います。

     まずは、再度、改めて「お父さんはこう考えている。」ということをストレートに話します。
     そのときには、今までのテスト類(小五の九月くらいの公開テスト)をずらっと並べて)、そうして成績の推移などをしっかりと示されて(これは以前に他の方にレスしたことですが、成績の可視化、ということですね)、「このような動きをしている、いま、きみに必要なのは○○○○することではないかな」というようにせまります。
     「方向性」を示すときには「資料」をそえて、というのが男の子には効果的です。
     で、細かくハードルを設定して、それがクリアできなければ講座を減らそう、これは「撤退」ではなく、あくまでも「作戦」だ、というイメージを伝えて説明してやってほしいところです。「すぐれた戦国時代の武将は勝つために引く、ということをいくらでもしている。ひとつにこだわって全体を見失うことはだめだよ」と、いろいろな、そうして具体的な例(べつに戦国大名の話でなくてもかまいません)でいろいろな角度から比ゆ的な話もしてやってもよいと思います。

     やはり最レの内容を訓練材料にすることは大切なことなので、一方でお父さんが算数科の講師に面談を申し込み、「すべてやらせるようにがんばらせたいが、やる順番としての優先順位を教えてもらいたい」とたずねて、優先順位をつけてもらいます。
     優先順位が問題にないわけがありませんから、「これをやってから、これをやり、これはあとまわしでもよいです」というような話をいただけたら、最初の「これをやってから」というものだけをしっかりとコピーして蓄積しておいてください。
     カットしてさせない、ではなく、時期を分散して、優先順位の高いものは必ずさせる、という方法に持ち込んでもよいと思います。
     ただ、お子さんのタイプですと、「よし、じゃあがんばってやっていこう、お父さんも協力するよ」と、ひとまずは「乗ってやった」上で、「でもね」ともっていって、前にした話をしてやり、「講座を減らしても教材の中身はちゃんとやっていこう」と、それをどのように進めるかの具体的な案を提示してやる、ということができれば一番よいとは思うのです。
     講座は受けないが、講座の内容は、お子さんの目下のキャパに合わせて、「うすく広く」できるように計画してやる…
     ほんとうは講師がそういうことまでしてやればよいのですが…

     理解なき量的学習は必ず失敗します。理解とはすなわち考えてわかる、ということで考えるためには時間が必要なことは明白です。時間が量をこなすことに使われる場合は危険な状態なんですよね…

     そういうことは「おやじ」さまはよく理解されていると思うのですが、それをどのように子どもに伝えていくか… なかなか難しいところです。

     男の子のナットクは具体とデータが必要です。最レでとりあげた問題など、あらためて本人に解説させ、わかっているのか、その場を通り過ぎただけなのかをしっかり確認させて、本人自身に今の学習ではだめなのだ、ということに気が付かせてほしいところです。
     小テスト類もすべてそろえて、試しに×だつたものを解かせてみる… 「できていないね」「忘れているね」ということを丁寧に確認して、「こういう状態を減らしていかなくてはいけないんだよ」ということを説いてほしいと思います。

     申しましたように改めて、成績の可視化をしてやるというのも大切です。父子で「グラフ化」するのもよいと思います。一切、講座を減らす話はせずに小五の九月からの公開テストを教科別に得点、偏差値の折れ線グラフにするのです。
     で、灘のA~Cの判定(現在もアルファベット判定なのでしょうか…)の偏差値に線を引き、教科別に算数青、国語赤、理科緑、みたいにグラフを色わけし、どの教科はとどいているか、とどいていてもどれだけの「余裕」があるかないか、をしっかりと示して、子どもの反応をみます。
     これは「理科」に力を入れたほうがよいよいね、「国語」に力を入れたほうがよいよね、と、一言軽く申し添えてみる…
     そのためには、何曜日の何時から何時は必要だな、このままでは時間がないね、と、父としての「感想」を述べる… で、「どうかな、講座を減らしてみないか」という「みないか」というお試しと判断はおまえに任せた、みたいな表現と空気で再度話をしていく…

     何重にもいろいろ話をしていくことが肝要です。

     何か追加質問があればどうぞ。難しい問題ですので、しろくまとキャッチボールをしていけばお父さんの考えも整理が進むとは思いますが…
      

  3. 【2689617】 投稿者: おやじ  (ID:o9Bbi4xyniU) 投稿日時:2012年 09月 17日 15:37

    しろくまさま

    お忙しい中、親身になってお返事いただき、感謝しております。


    戦国武将の話を持ってくるなど、もし我が子が歴史好きであればものすごく納得してくれたろうと感心いたしました。
    私も息子が感心できるような具体的たとえ話をできるよう、努力します。
    そして「これは「撤退」ではなく、あくまでも「作戦」だ」と感じさせることができれば、と思っております。


    実は、しろくまさんに質問してから数日後、息子より「最レの宿題が間に合わない。」との申告がありまして、「先生がこの問題とこの問題と…この問題(6問ほど挙げて)は重要って言ってたから、それだけにしてもいいかな?」と逆に提案されてしまいました。
    息子がこのようなことを言ったのは本当に初めてでしたので、どう対処してよいか一瞬考えましたが、「そうか、ならその重要問題だけやっていけばよしとしよう、復習テストの結果は気にするな。」とだけ言ってしまいました。
    何かもっと色々なことをうまく伝えるチャンスだったのでは、と後悔しています。(しろくまさまのおっしゃる、「カットしてさせない、ではなく、時期を分散して、優先順位の高いものは必ずさせる、という方法」に持っていったり、勉強の質と量の話をするなど、多方面から話をすればよかったかな、と。)


    ただ、今回は先生が重要問題を挙げてくださっていたことがラッキーでした。今後もそのような形で問題の取捨選択ができるなら、「ステータスシンボル」としての最レ算数を無理にやめることもないかな、と。
    そう考えた上で、やめるやめないの判断は息子に任せようかと考え始めています。


    前にも書きましたように頑固で、真面目で、全てをこなさないと気がすまないたちの息子なので、もしかしたら最レ算数の問題を取捨選択するという中途半端な状態(決して内容的に中途半端だとは思いませんが表面上中途半端ということで)をずっと続けることを嫌がる可能性もあり、その場合にはやめる選択肢もある、と提示したいと思います。


    また、成績の可視化についても、ある程度は実践していたのですが、「アレはダメだったコレはよかった」とただ感じるだけのツールにしてしまっていた感がありますので、時間確保の話まで持っていって、判断をゆだねるツールにしていこうと思います。


    それにしてもしろくまさまのレスを読み、最近は復習テストのやり直しなどもしている余裕がなかったな、と改めて感じました。質より量の勉強になってしまっていたのだと痛感したしだいです。


    「全部やる」というのは一見頑張っているように見え、私としましても「頑張っている」と評価しておりましたが、せっかくの頑張りがもったいない方向に向かないよう、導くことが重要なのだと改めて認識しました。わかっていたはずなのに、いつの間にか日々の課題をこなすことに精一杯になってしまっていたのですね。


    もう少し粗密をつけた勉強(これは大人は理解できますが、子どもにはきっと難しいのでしょう。)にシフトしてもらい、「作戦」の実行と言う形で取り組みができるように持っていきたいと思います。


    レスいただき、随分と考えの整理が進みました。本当にありがとうございました。

  4. 【2690723】 投稿者: 悩めるカエル  (ID:/VgLPMOYipY) 投稿日時:2012年 09月 18日 12:00

    しろくま様。


    すっかりお返事が遅れてしまいました。現在5年女子、ハンドボールをしながら、
    受験に向かっている(向かっていた)娘の母です。


    親切丁寧にご回答いただき、親としても動き始めようとした矢先・・・本人の不安も
    あったのか、いまだかつてない荒れ方を見せ出し、個別の体験に行った次の日に
    塾(現在通塾している集団指導塾K)で「もう辞める」「勉強なんて大嫌い」と
    言いだし、「退室届」を持ち帰りました。
    塾でも2月以降、根気よく励ましをしていただきましたが、本人の学習意欲の向上が
    見られないことや、本人の辞める意思もあることから、9月末での退室が決定した
    ところです。


    本人の気持ちが切り替わっており、前向きならそれで良かったのですが、今になって
    「Kを辞めたくない」=「受験を辞めたくない」と言い出しています。
    私は私で、辞めるとなると、やはりショックで、簡単に割り切りができずにいます。
    ただ、ダラダラと通い続けて、何も変わらないのも良くないのだな、とう気持ちは
    あります。


    本人の挫折感(受験できないから塾を辞めるということ)を感じさせないこともあって、
    個別でも中受実績のあるところを選び、本人のがんばり次弟でなんとかなるかなぁと思
    ってはいたりもするのですが、個別指導塾の初日に思ってもいないことが起こり、また
    悩み始めています。


    個別では、受講するまでに二回程度、娘の指導について協議し、現在通っている塾のフォローをしていただくということをお願いしていたのですが、初回に行ったら、その話が
    まったく担当していただく先生に通じておらず、娘はカリキュラムとはまったく異なる
    プリント学習をしてきました。
    結局、次の日に提出する塾の宿題もできておらず、そのまま現状の塾に自習に行かせる
    羽目になりました。
    娘も混乱してしまいました。
    そんななかでの、「やはりKを辞めたくない」発言があったような気もしています。


    さすがに、このことについては、すぐに塾長先生にお電話差し上げたのですが、正直、
    初回からこういうことが起こると、不信感を抱いてしまっているのが本音です。
    3年から通う塾のやり方(進め方)が私も娘も当たり前と思っているところがあり
    対応の違いなどにも驚くことも多いです。


    とりあえず、今週から、きちんと対応してくださる、という塾長先生の話なので、
    再度行かせる予定ではありますが、9月末かで現在の塾を辞めて個別一本にして
    しまって本当に大丈夫なのか、他塾ももっと検討すべきなのか・・・個別に関しては
    4教科とると、金銭的にも厳しいので、色々と考えているところです。


    その一方で、中受については、やはりハンドボールとの両立はやはり厳しいとも
    思えますし、学校のことがボロボロの娘なので、もう諦めるべきなのか、あくまで
    学校の勉強のために塾に行く方が良いのか、迷いが生じています。


    主人は「今はその時期(受験をする時期)ではないのかもしれない」と言います。
    いつか、勉強したいと考えるようになり、自然と意欲が出てくるのでは。それまで
    待つべきではないか…と言います。


    それも確かにそうだと思うのですが、本人も中受したいと思っているが、押し付け
    られたような勉強は嫌だとダダを捏ねているような状況なので、諦めるというより
    「今は受験はいいかな」と本人が思わない限り、ダラダラと答えを先延ばしして
    しまう気がしてなりません。


    もちろん、相変わらず娘はハンドボールはやりたいと言います。
    いったんは今の塾を辞めると決めた時に、身軽になったようには思えたので、小学生
    らしくやりたいことを存分にやるのもいいかな・・・と思ったのですが、話している
    とやはり「受験もしたい」と言うので、今の塾(やはり情報量は多いし、クラス全体
    で受験に向かっている雰囲気が良いのでしょう)を辞める不安感があるようです。


    こんな時期に宙ぶらりんでいることがとても、しんどいですよね。


    親の私が、「中受は辞める」ということを決めるべきなのでしょうか・・・。


    親が迷ってばかりで、時間は進んでいるのに、新たなことに前向きに進めていません。


    勉強はイヤだけど、受験はしたい。練習がイヤだけど試合には出たい・・・。
    スポーツも勉強も同じですよね。
    スイッチの入れ方、入れるコツがなにかあればいいのですが。


    とりとめのないことで申し訳ありません。

  5. 【2694668】 投稿者: しろくま  (ID:3tq9HYj/GDE) 投稿日時:2012年 09月 21日 06:27

    「コスモス」さま

     たいへんレスが遅れて申し訳ありませんでした。「おやじ」さまへの回答を書いたところで、また急な用事が入って出かけてしまいました… どうも今年はバタバタと落ち着かない不思議な年です。ほんとうにすいません。

     なかなかよい解答をされています。びみょーなニュアンスの部分の減点の仕方など、お母さんのやられている採点にそれほど違和感を感じません。

     問一の場合は、国語がまったく苦手、という子の場合は、反転法を用いて解答を探す、考える、というのが一般的です(小五までは多用しないでほしいのですが…)。

     灘なども、こういう対比型の随筆が好きで、ほぼ同じような意識で作答すると国語がサッパリ、という子にはヒントになる方法です。

     「マスコミの影響」ということは、「マスコミの影響を受けない」ということはどういうことか、ということを考えさせます。
     「脈々と使用され続けてきた」ということは、「脈々と使用されていない」ということはどういうことか、ということを考えさせます。

     それぞれをねじってヒントにする、という方法です。第一段階はインチキな作答です。

     線部1は

     「脈々と使用されていない言葉」ではなく「マスコミの影響を受けていない表現」

     と書き換えできますよね。これをさらに違う言葉で置換するわけです。その地域で昔から使用されていない言葉ですから、広く世の中で通用している言葉、ということになります。ただ、一時的な流行のもの、お子さんの書いた世の中の風潮に影響された新語という意味も付加されていても間違いではないですよ。むしろ、マスコミの影響を受けない、ということは世の風潮に左右されない、とも置換が可能です。前者は「広く世の中で通用されていて、世の中の風潮に左右されている言葉」という二つの意味を込めて書いているほうがよいような気がします。
     「いいところに気が付いているね」とほめてやったうえで、もう一つ考えてみよう、と、持って行ってやりたいところです。

     問四のような問題はしろくまは大好きです。「あなたならこの依頼状をどう書きますか」「実際に書いてみてください」という問いと同じですよね。

     こういう設問は「手段」と「目的」を明確にすれば得点できます。

     「アホ」「バカ」を抽象化した言葉として文中に「けなし言葉」という表現がありますから、この言葉を用いておいてほしいところですね。

     AでBを調べる A=手段=具体 B=目的=抽象

     「けなし言葉の使い方の違い」で「各地域の文化の違い」を明らかにする

     というのが「骨格」になりますよね。

     少し、この設問でひっかかるところがあります。「誠意」と「熱意」を伝える、という内容でないとだめなんですよね… 強い意欲をどうしたら伝えられるか…

     けなし言葉を調べてその使い方がいろいろあるので整理します。それを通じて各地域の文化の違いを明らかにしたいんです。

     という、「手段→目的」という順番の説明より「目的→手段」という順番のほうがよいような気がします。

     各地域の文化の違いを明確にしたいんです。それを色々な地域で使われているけなし言葉で明らかします。

     ほんのちょっとの差かもしれないんですが、「演説法」といって、最初にバーンと目的を打ち上げてあとから説明する、というのがインパクトありますよね。これを熱意や誠意のあらわれ、と、とる場合もあります。

     消費税をあげて、医療負担を減らし老後の負担をなくします。そうしてすばらい日本をつくりたいと思います。

     という説明より、

     すばらしい日本をつくりたいと思います。そのために…

     という順番のほうが「熱意」と「誠意」を伝える「形」になっていますよね。

     大阪市長の橋下さんの演説とお話、って、そういうところあるでしょう?

     いい大阪にしましょうよ! と、最初に抽象・目的を出してきます。演説がうまい、とは熱意がある、ということですが、同時にそれは目的と抽象を最初に述べる、という形をとっていることがほとんどです。

     この設問がわざわざ「依頼状には熱意や誠意を伝える内容が必要」とことわっているところがミソのような気がします。ここはひとひねりの工夫があったほうが他解答者との差が出ると思うんですよね…

     ご指摘のように、やや解答欄が小さい感じはします。ただ、それはその欄におさまる表現や抽象化がまだできるよ、という作成者の側からのメッセージでもあると思うのです。
     まずは、解答欄を気にせず書いて、それをさらによい表現がないかどうかを考えていく…
     灘を受験する、比較的国語が得意な子にはこういう説明をしました。

     「できた」「わかった」で終わるのが灘ではないよ。「できた」「わかった」から始まるのが灘なんだよ。

     筑駒も、ある水準以上できる子が解答を書きます。よし、できた、で終わるのではなく、できたけれど… というひとひねりが必要ですよね。

     同傾向異学校問題から(甲陽など)入られるのはよいと思います。お子さんの解答例をみるかぎり、再構築が必要な解答ではなく、磨きをかける、という訓練で得点できる位置におられます。11月以降は一文章一設問でよいので数を増やしていく、ということが必要です。しっかりと「味わうように」読む、読書するつもりで文章を読む、ということをお子さんに伝えて「読んで解くのだ」という意識を持たせてやってください。
     何か追加質問があればどうぞ。 
     

  6. 【2695210】 投稿者: コスモス  (ID:yyAlEWGbuWY) 投稿日時:2012年 09月 21日 14:09

    しろくま様

    お忙しいところ、丁寧なご回答をありがとうございました。
    ひとつひとつのご説明に、深く頷きながら読ませて頂きました。

    反転法や演説法などなど、明日が筑駒模試なので早速教えてやります。
    「できた」「わかった」から始まるのが灘の国語、というのも話してやります。

    ここで、さらにひとつお聞きしたいことがあります。
    先日塾長から灘受験をすすめられました。
    メリットは「本番2週間前に日本最高水準の試験を受けて達成感を得ることは自信につながる」ということでした。
    子供自身は「行く可能性がないのに受けなくていいと思う」と言いますし、私もそう思います。
    しろくま様はどうお感じになりますか?
    灘過去問をやる事は意味があるでしょうか。(算数ははるかに灘が難しく、理科は物理分野は同程度?かと思います)

  7. 【2695545】 投稿者: しろくま  (ID:7dVEw1NMlek) 投稿日時:2012年 09月 21日 18:40

    「ぶーぶー」さま

     レスがたいへん遅れて申し訳ありませんでした。

     そういう方法でももちろんかまいません。いくつか注意点がありますので、そのことをふまえてお試しくださいな。

     まず、いろいろな学校は難易度順に、偏差値帯に分類されています。よく誤解が生じるのですが、それが「学校の順位」と考えてしまい、さらには入試問題の難易度順であると考えてしまうときがある、ということです。
     先の話ですが、たとえば大学入試問題は、偏差値の高い大学の入試問題が難問で偏差値が低い大学の問題が易問である、ということはまったくありません。
     大学ほど極端ではありませんが、中学入試問題もそうです。

     まず社会の入試問題にそれは顕著です。算数はおおむね偏差値順といえますが、理科や国語も、偏差値の高い学校の問題が難問であるとは限りません。

     偏差値の低い学校の問題が「易問」流しになるとは限らないのだ、という意識は強くもっていただき、問題そのものに向き合う、ということをしてほしいところです。

     ただ、これはなかなか素人には難しいところ… ほんとうなら塾の講師にたのんでチョイスしてもらえたならベストです。
     とくに本人のことをよくしっていて、志望校のこともよく理解してくださっていて… という先生がそういうことをしてくださればよいのですが、なかなかそれも難しいときがありますよね。

     第一志望の同傾向異学校問題の演習をする、というのがまずはよいのですがそこに持ち込む前、いろいろな「抜け」のチェックをすることができて、しかもそれが入試問題ならばなお、よいですよね。

     実は、しろくまがしばしば紹介する「近・中」の小五版が、お子さんのような場合の作戦「演習」には適しているように思うんです。
     小五の範囲で、しかも実際の入試問題をチョイスしてくれているすぐれものです。
     これを算数、国語(場合によっては理科も)購入されて解いていくと、「できる」実感を重ねると同時に、「え、こんなことわすれているの?」「こんなミスするの?」を発見できてたいへんよいと思います。
     国語も読みやすい入試問題を選んでくれていますし、語句系や書き取りの「ひろくあさく」の点検ができるたいへんよい素材だと思っています。
     ほんとは塾さんが、特定の志望校の同傾向異学校問題を集めて、しかも小五範囲のものを用意してくれる、なんてことをしてくれると完璧なのですが… (塾の先生のみなさん、ぜひ、作ってみてください。)

    ☆ 秋の夜長は、「近・中」の小五版をざっと流して「調整」して、11月の最後のおいあげの準備をする。

     というのもよい作戦だと思います。

     「困った時のしろくまさん」で、なにも申し訳なく思われる必要はありませんよ。お気軽にお声かけくださいな。しろくまもいろいろ協力いたします。
     どうも今年は、バタバタとしてしまい、みなさんに素早いレスができずにほんとうに申し訳なく思っています。

     何か追加質問があればどうぞ。

  8. 【2695553】 投稿者: しろくま  (ID:7dVEw1NMlek) 投稿日時:2012年 09月 21日 18:48

    「なやめる母」さま

     「今いる場で力を出す」

     というのは大切なことで、今回その機会を得られたのだ、と、前向きにお考えください。
     しろくまは、志望校別の特訓というのは資格制など設けず、そこは志望校に特徴的な問題を取り扱う場で、クラスを能力別に分ければそれでよい、という派です。
     ただ、ほかの方にレスしたように、算数は学校の偏差値順に難易度が並びやすいので、志望校の偏差値に届いた子を指導する、というのはわからないこともありませんが、国語や理科などは、その学校に適した演習をしっかり続けていって、その学校に特徴的な30%に磨きをかける、という方針が大切だと思います。

     塾がそれをしてくれない、できない、というならば、そこはもうお母さんがやっていく、ということで支えていく、ということです。

     六甲のコースで勉強していて甲陽にも通じるところは何か?
     六甲のコースで勉強していて甲陽には通じないところは何か?

     これをしっかりと塾の先生に相談されてその情報を得てください。しろくまも応援しておりますよ。
     何かありましたらまたお声かけしてくださいな。

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