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投稿者: 初手天元 (ID:iTQCbYqzDik) 投稿日時:2010年 11月 22日 08:36
しろくまさま
パート5が容量オーバー気味の様子ですので、新スレを立てさせて頂きます。
出しゃばり、どうかお許しください。
いつもお忙しい中、親身で適切なアドバイスを下さるしろくまさまに
心から感謝申し上げますと共に、今後とも
中学受験に悩む保護者達に御助力下さいますよう
よろしくお願い申し上げます。
相談者の方々に
このスレでの御相談に対するしろくまさまのアドバイスは
外部ブログに掲載されます。
不都合をお感じの方は、その旨明記くださいますよう。
イヌイットさま 外の人さま
とても控え目でいらっしゃいますが、しろくまスレをこっそり支える
善意の協力者でいらっしゃると思っております。
いつもありがとうございます。
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【2012837】 投稿者: ぐるぐる (ID:f3cZ0M0vLZY) 投稿日時:2011年 02月 09日 11:00
しろくまさま
お返事感謝します。 子どもは算数が大好きです。今この段階での偏差値では全然あてにならないとはおもいますが、
算数だけなら大体65前後はあります。
息子に欠けていたのは「戦う算数」なのですね。
今現在「じっくり難問」は彼の好きなやり方で、「易問流し」は、子どもが苦手と感じる部分をよくやらせています。
力は付いてきていると感じつつも、結果の見えてこない学習方法にも、また、こんなにスローペースでは、まだ本気を
出していない賢いお子さんに、あっと言う間に抜かされて行くのでは・・・などの思いから不安を感じておりました。
しろくまさまのお話から過去のテスト類もとってありますので、一度机のレイアウトを考え、時間制限、休息無しを
実践していきたいと思います。ミス問も整理し、一度担当講師に見て貰えるか聞いてみます。
実は、夏頃の教育相談で、子どもが憧れている算数講師より、難問も多く取り組むようアドバイスがあり、お勧めの
市販のテキストを実践。年末に普段担当して下さっている算数講師に塾の上級者用教材を購入出来ないかを相談した所、
「次の大規模な復習テストで百点取れたら用意します」と言われ、息子に はっぱをかけましたが、百点は取れず。
まだ結果の出ていない息子には、対応しては貰えないのかと、落胆していた所、
もしかして、しろくまさまならば・・・と質問を決心した次第です。
いつも「間違えた。または 苦手の解き直し学習」に重点を置いていたため、出来ないことばかりに目がむいていた
ようです。でも、こうして伺い、やるべき事が見えてきたらすっきりしました。
「全部正解したら、お金かえしてって文句いうわ」
これ、いいですね。全部出来なくて、当たり前。ですよね。
急に百点を求められたため、息子を理解して貰えていないと、私の方が気持ち的に、ひっかかっていたのかも
しれません。しろくまさまのお返事にどきっとしました。
「出来なくてもしっかり考えて理解する」
そうですね。とても大切な事でした。これを続けている彼をほめ続けて行こうと思います。
彼の一生懸命解説する姿が好きで、可愛くもあり、頼もしくもあり、ついつい時間を使ってしまっていました。
これからは、彼の力が出し切れるよう、時には戦い、しろくまさまのアドバイスを取り入れて、前に出すぎず
サポートしていきたいと思います。
しろくまさま。 たくさんの貴重なアドバイスありがとうございました。また行き詰まったときは、お力お貸し下さい。
パソコンに不慣れなため、おかしな改行等がありましたらお許し下さい。
ありがとうございました。 -
【2013532】 投稿者: しろくま (ID:LvjPZ6RP1V6) 投稿日時:2011年 02月 09日 19:40
~そして、また、入試が始まる~ ③ 中学入試の「社会」の話 (その3)
さて、今回は「地理」に関してです。
社会というのはよーく注意しないと、「社会が得意だ」と思っていても、地理が苦手… という子、けっこういます。
4教科校の私立の社会の先生にいろいろお話しをうかがったときに、たいていは
「歴史はみなさんよく勉強しておられて平均点が高いですよ」
「地理が平均点を下げていますね」
ということをおっしゃっていました。
中学によって、「地理」の出題形式はほんとうにさまざまです。たとえば、ふだんの模試の社会の地理では点数がとれている、そうして、まぁ、これは一面しかたがないことですが、「模試の点数をよくするための勉強」に傾斜してしまい、模試の地理の出題傾向に合わせた勉強に陥ってしまう、という可能性があるのです。
早期に社会を学習し始めた方は、この点、よ~く注意してみてやってください。
ふだんの模試の地理とは、まったく違う形式の地理を出題する学校、というのは、けっこうあるものです。現実問題として、社会の得点を上げる、ということと、地理でしっかり得点する、というのは、ほぼ同値と思ってもよいかもしれません。
とくに男子は、「歴史は好き、地理苦手」というケースが多く、社会の勉強をしているな、と、安心していたら好きな歴史ばっかり勉強していた、というケースもあります。
小6の秋からは、模試よりも過去問の社会、ということに意識をしっかりもっていってほしい、ということです。ということは、逆に、ふだんの模試での社会は、点数が低いことそのものに焦らず、しっかりと見直しを続けていく、という「復習主義」による「あえての低空飛行」でもよい、ということです。
ベースとなる7割の部分をおさえられたら、満点ねらいはしない、ということですね。志望校に合わせた学習が大切です。
地理は、以前にも説明しましたが
「産業別地理」と「地方別地理」
に、大きく分類でき、そのうえで、「統計重視型」、「地図重視型」に分類できます。グラフの読みとり、読図、というところです。
これは、その学校の特徴がよくあらわれます。理系の進学率が高いところ、男子校と女子校、高校入試がある学校、ない学校、で、分類できます。
総じて、兵庫県の女子中はどちらかといえば「産業別地理」に傾斜しており、大阪の女子中は「統計重視」の「産・地」併用、というケースが多いのです。
とくに理系の進学率の高い男子中は、共通一次試験の地理が統計・読図、地方別地理に傾斜していることから、ほぼ、同様な出題がなされています。
さて、しろくまの後輩の社会の講師は、どういうところに力点をおいて指導していたかと申しますと…
① 農林水産業
1「食糧自給率」
2「農作物と土地利用」
3「生産地と消費地を結ぶ運輸」
② 工業
1「工業製品(製鉄・自動車)」
2「工業地帯の分布」
3「工業生産に従事している人々」
4「工業製品の貿易・運輸」
③ 通信
1「放送・新聞・電話電信」
2「これらの産業に従事している人々」
④ 国土と自然
1「国土の位置」
2「気候条件かに見て特色ある地域の人々の生活」
3「公害問題」
4「水資源と森林資源」
しろくまノートに記されていました。でも、これにはさらにタネがあるんです。実はこれ、「学習指導要領」で小5で指導すべき「内容」の項目とほぼ同じなんです。彼のネタは、基本中の基本、学習指導要領にありました。
「内容の取り扱い」という項目をみますと
A 農業や水産業の盛んな地域の具体的事例を通して調べることとし、稲作のほか、野菜、果物、畜産物、水産物などの生産の中から一つを取り上げるものとする。
B 工業の盛んな地域の具体的事例を通して調べることとし、金属・機械・石油化学・食料品などの中から一つを取り上げるものとする。
C 「国土の位置」については、我が国の領土と近隣の諸国を取り上げるものとすること。その際、我が国や諸外国には国旗があることを理解するとともに、それわ尊重する態度を育てるよう配慮すること。
D 「気候条件から見て特色ある地域」については、事例地を選択して取り上げ、自然環境に適応しながら生活している人々の工夫を具体的に扱うこと。
E 「水資源と森林資源」については、我が国の国土保全の観点から扱うようにし、森林資源の育成や保護に従事している人々の工夫および環境保全のための国民一人一人の協力の必要性に気づくように配慮すること。
と、記されています。
どうです? たとえば、
1 稲作 2 製鉄 3 韓国や中国の人々の生活 4 沖縄県 5 琵琶湖
などで構成されている地理の入試問題みたことありませんか? 実は、この「内容の取り扱い」という項目によって入試問題がほぼ構成されているんですよ。まるで指導要領は中学入試作成者に、こうつくれ、と「指導」しているように見えませんか?
これらに最新の統計や地図、時事のネタをからませれば、保護者の方でも入試問題つくれますよ。
わたしの後輩の社会科講師は、これをネタに、学校の過去問を照合させ、6年あるい3年で出ていない分野を集めて、直前に特訓していたわけです。
「当ててるんではない、むこうから当たってくるんです」
とは、こういう意味だったんですよね…
むかしの神戸女学院や神戸海星、大阪星光の問題など、びっくりするほどこの形式に該当していました。
社会、とくに地理が苦手… 小5で社会を選択しなかった、小6から始めたけど地理が抜けている… 何から手をつけよう…
と、お悩みの方は、お通いの塾の模試の地理分野から、A~Eに該当する箇所だけ抜き出してまずは整理・復習しましょう。これで「基盤作り」をしていく。
「基盤」があれば、そこから上は自由にデコレーションできます。
社会が苦手だなぁ、という場合は、基盤がわからないんですよね。で、デコレーションにふりまわされて疲労しちゃう…
しろくまはあるもの使う主義ですから、小学校の教科書を用いましょう。複雑で、志望校には出題されもしない微細な項目に触れている(高校受験用を転用したような)ものは一切手をつけない。
春休みは、こういう基盤をまず身につける、というのでどうでしょうか?
(女子中のなかには、もうこれだけで地理はおしまい、という学校もあります。難関男子中の問題に飲み込まれないように、軽量化してやってください。算数や理科にそのエネルギーをまわしてやりましょう。)
さて、次は「歴史」です。
(次回に続く) -
【2013914】 投稿者: ピスタチオ (ID:LXtnEy96WjM) 投稿日時:2011年 02月 09日 23:34
しろくまさま
中学入試の「社会」の話シリーズ、ありがとうございます。
続編も楽しみにしています。
塾で社会の授業(地理)2回ほど受講しましたが、
講師の先生とも愛称が良さそうで、今は面白いと言っています。
もう少し、様子を見ようと思います。
大阪南部に在住ですが、通学可能圏の男子または共学校で
今や、社会を絶対受けなければいけない校がほとんど無く
アラカルト校に悩みます。
これからもよろしくお願い致します。 -
【2014183】 投稿者: 桜花爛漫 (ID:Ionu3NMTyBw) 投稿日時:2011年 02月 10日 09:06
しろくまさま
いつもお世話になっております。
子供も塾では新五年となりました。
昨年頂いた助言をもとに、年明け以降、
本人の好きな勉強をさせるよう仕向けたところ、
結局算数に収斂されました。
ジャンル不問で好きな問題を解く、
という自由勉強スタイルで続けておりますが、
少しずつ効果も出てきました。
ただ、勝手なものですが、そうなると今度は国語の低さが気になってしまいます。
せっかく生まれつつある算数の流れはまず大事にするとして、
これになるべく短時間で国語を付加するなら、
どういう方法があるでしょうか?
なお、愚息の国語能力ですが、漢字、語句については、語彙力の不足による失点。読解は、大意はわかるが記号でひっかかり。記述はまるで見当外れもあれば分かってるのに表現力なしで失点、と万遍なく失点し、平均点前後をうろうろしています。
他の教科と違い、模試の間違い直しも、漢字語句のみしかしていません。効果的な模試国語の活用方法があれば、とも思います。
最終的には、得意教科で引っ張るタイプではなく、
総合力でまとめ上げるタイプになるだろうと思います。
このような状況で、まずすべきことは何になりますでしょうか?
よろしくご助言お願いいたします。 -
-
【2014805】 投稿者: ゆうゆう (ID:Y6.akEFa9g.) 投稿日時:2011年 02月 10日 16:43
こんにちは
しろくま様
初めて質問させて頂きます。
よろしくお願いいたします。
娘は先日の四天王寺の入試にて英数Ⅰの合格を頂きました。
殆どの方と同じく英数Ⅱをめざしての英数Ⅰ合格です。
今から入試を目指される方とは状況が違いますが、下記に2点付いてアドバイスいただけると幸いです。
①入学までにしておいた方がいい事、やっておくべき事
②英数1から中2に上がる際に英数Ⅱを目指すための勉強法
娘はもともと文系の頭で国語は五木模試で65-77で
漢字等暗記モノが得意です。
社会・理科(生物・科学・天体)等の中の暗記系も必然的に得意でした。
しかし反対に、算数 五木模試47-65 47は6年生の初め1度だけで後は60-63・理科 同じく55-62 分野によりばらつきがあります(物理分野・科学の比重)等が苦手です。
今回の入試も算数以外の3科目で点数を稼いで頂いた合格のようなものです。
算数は図形で悩み後は殆ど回答できなかったと申しておりました。
特に図形・単位等の目に見えないものを想像して考える・文書題のが苦手です。
今後、入学してからの通学時間が1時間半程度かかるため通塾せず
大学入試は本人の希望で医系を目指すうえで自宅学習で英数Ⅱを目指すつもりです。
親としてはもう少し、悔しがって欲しいのですが
現在は入試の重圧から解放された為か、あまり机に向かわず、国語の宿題の先取りとはじめてはいる英語の簡単な参考書を時折しております。
優秀なお子様が多い中英数Ⅱに上がるのは1クラス
そのうえで勉強もハードになります。
今から基礎をしっかり押さえて置いた方がいいと思います。
よい勉強方法・参考書などありますでしょうか?
またどうしても通塾の必要性が出てきた場合、本人との相性や塾の空気もあるでしょうがお勧めの塾などご存じではないでしょうか?
とりとめのない文章で解りずらいかと思いますがよろしくお願いいたします -
【2015211】 投稿者: しろくま (ID:gWQoyUR9hIA) 投稿日時:2011年 02月 10日 20:40
「桜花爛漫」さま
いやいや、お気持ちはよーくわかります。お子さんも成績が上がるとうれしいでしょうしね。
ジャンル不問で好きな問題を解いていく… よいですよ、それで。そういうことを通じて、少しずつ、お子さん自身が「ジャンル」の分類ができるようになって、算数の中でも「ぼくは○○が好きだな」と言えるようになっていきます。
春休みあたりは、一度、「どんな問題が好き?」「いままでで一番難しかった問題はどれ?」「へぇ~ ちょっとそれ教えてよ」というように、話してみてください。
こーしろ、あーしろ、ではなく、子どもに話させる、ということが教科にかぎらず大切になります。
とくに今の時期、学校では小4、塾では新小5、というときは、何かを詰め込ませる、という学習ではなく、幅広くゆったりと時間をとって、対話形式で勉強していく、というのがよい調整になります。
「わかっていること」「わかっていないこと」が交錯する時期なんですよね。「わかっていること」を人に説明する、ということで、自信がつきます。「わかる」ことが楽しいということの再確認ができると「わかっていないこと」を「じゃ、次はこれをやってみようか」という意欲も出るんですよ。
算数が形がついてくると、他の教科が気になる…
もちろん、「次」のスケジュールを考えるのは大切ですが、そういうときは、あくまでも「仕込み」だけで、今はまだ「じゃあ次はこれね」と本人には言わず、「裏で」お母さんが「準備していく」時期と心得てください。
小4の今までの国語の模試の、本文を、コピーして切り張りしておきましょう。できればちょっとだけ拡大コピーで。
で、物語文とそれ以外、に、分類します。月の順番はこの際、どうでもよし、としましょう。
しろくまが勝手にテーマを作って申し訳ないのですが、物語文を習熟する春休み、に、しませんか?
国語は、一度やった模試をもう一度「解く」というのは、本人もいやがります。
「模試読書」から入りましょう。
「親音読・子黙読」でとにかく読む。しろくま読解のABCの心情変化に留意させながらやっていく…
同時に言葉の意味をたずねます。わからなければ、無理矢理本人に考えさせず、こちらから教えてやりましょう。「言葉のノート」を作ってもよいですね。そういう表現を「使用されている一文」ごと抜き出して、意味を書いていく…
で、「理由説明」や「心情説明」の記号選択を選び、
前やったときは、これを間違えたのよね。ところで、この答えは「ア」だったけど、どうして「ア」なのかわかる? それがわかる部分を考えながら読んでいこうか、というように「模範解答からの逆流法」を組み合わせてやっていく…
これ以上のことは、ごちゃごちゃやらず、シンプルに流していきませんか?
で、本人の好きな算数をどんどんやらせて、分野やジャンルでちょっとでもできたものが出てくると大げさにホメてやって、「あなたはこれが得意ね~」と、ちょっと持ち上げてやってくださぃ。
何度も申しますが小5のテーマは
「得意をつくる」「得意を伸ばす」「得意をみがく」
です。国語は「模試が済んだら一度だけ模試読書、で、1・2問だけ模範解答からの逆流法での確認」で、ハイ、おしまい、でいきましょう。ちょっとそれで様子をみて、春休みはそういう方法でやって、どんな感じだったかまた、春休み明けくらいにしろくまに教えてくださいな。
こんな感じでどうでしょうか? -
【2015264】 投稿者: いつ咲くサクラ (ID:XKRIVAIuYwA) 投稿日時:2011年 02月 10日 21:15
しろくま様
しろくま様...以前アドバイスして頂いた者です。
第一志望校にご縁がなく、リベンジに公立中進学を選んだ息子を持つ母です。
本人は公立トップ校を目標にしていますが、そうするにはやはり4月から塾に入れる方がいいのでしょうか?
最近は塾の新聞広告も目につき、どうするべきか、いれるのであればどこがいいのか...悩んでしまいます。
高校では、悲しい想いをさせたくありません。
どうか、お時間ある時で結構ですのでアドバイスしていただけると助かります。<m(__)m> -
【2015370】 投稿者: しろくま (ID:gWQoyUR9hIA) 投稿日時:2011年 02月 10日 22:24
「ゆうゆう」さま
新しいスタートですね。
「入試の重圧から解放された」というのは、当然です。親が思っている以上に、また、お子さん自身が思っている以上に、いろいろなことを背負って子どもは受験してきました。
もちろん、悔しくは思っておられると思います。でもね、とにかく「終わった」というときの子どもの顔は、ほんとうにガラっと変わるんですよ。リクツ抜きで「やったー」なんです。その一瞬は合否そのものよりも、終わったことの安堵感で満たされます。
しろくまの時代、四天王寺は標準コースと英数コース、という名称でした。
お勉強の厳しさは、今とはぜんぜん違ったと思います。定期考査なんか、あれ? 出席番号順じゃないし、座席順でもないし、なんでそんな順番で返すのかな、と、思っていたら点数順だった~ ひぇ~ みたいな話を聞きました。たしか英語の先生で、後に校長になられた先生がそんな感じだったみたいです。
「西の桜蔭をめざしますっ」と、当時の校長先生が熱く語られていた時代は、超スパルタでした。
でも、そのやり方は、学校のレベルが高くなり、偏差値の高い子が入学してくるようになると、だんだん通用しなくなるんですよね。「応能」ということでいうと、ある一定のレベルになると、課題は少なくして自由裁量にまかせる、なんでもかんでも学校がやります、では、偏差値の高い子は、かえって伸び悩むので、基本的な学習習慣付けとして提出物や課題をきっちり管理はするが、あとは、時間的余裕を持たせた(塾や習い事、クラブもできる程度に)ほうが、グッと子どもは成績を伸ばします。
四天王寺も、昔の方法から抜けだして、ちょっと裁量の幅を持たせるようになってきているようですが、学校の発達段階としてはしごく自然なところです。
コントロール(管理)→ドライブ(操縦)→レッセ・フェール(自由放任)
は、そのまま偏差値の下から上への対応に合致します。
さてさて、①に関しててすが…
四天王寺にかぎらず、中学が始まるまでにしておかなくてはならないこと。
まずは「生活の軸」の再編です。
お子さんが四天王寺まで通う通学経路は掌握されていますか? 平日、何時にどの列車に乗れば間に合うか… それに合わせて、もう、今から「朝起きる時間」を設定しましょう。
もちろん、帰宅が何時になるかもしっかり調べます。何時に帰るから、食事は何時、お風呂は何時…
ふだんの受験勉強でもそうですが、「生活の軸」をビシっとそろえる、というのは実に大切です。子どもの能力を引き出す前提の部分。生活が不規則だとてきめんに集中力が無くなります。
それから… おまえ、国語の講師だったからそんなこと言うんだろっ と、言われそうですが、中学入試のときに使っていた国語の問題集の問題を、一通り解いてみる…
え?? 入試が済んだのに??? と、いやな顔をされそうですが、いや、ちょっと実験をしてほしいだけです。
今まで積み重ねてきた、合格しなきゃ、点数とらなきゃっ という思いが、実は子どもの「読み」を歪めていた場合があるんですよ…
国語が苦手だ、と、思っていたら、今解いてみたら、あれ… わかる… 読める… というときがあるんです。
実は、学校がわりと厳しく勉強させるところだと(とくにコース制で下から上への這い上がりがあるところだと)、また、もう一回1年後にプチ入試があるわけで、「とらわれた学習」に陥ります。
そうすると、国語がまた伸びなくなるんですよね…
あえて、今の時期だから、気楽に一日一文章で、「読書」のようなつもりで国語の問題解いていってほしいんです。何がどうだ、とは言いません。人によって違うので… でも、ひょっとしたら「何か」をつかんでくれる子が出てくると思うんです。
それからこれはしろくまがよく言うことなのですが「極端の排除」です。
入試が済んだから遊ぶぞっ 今まで読むのをがまんしていたコミック読みまくるぞっ 封印していたゲーム、やりまくるぞっ
で、親も今まで我慢していたんだからまぁよいか… と、なるのですが、これはまっったくダメ。失敗の始まりです。ある意味、重大な分岐点です。前にも申しましたが、
「悪しき合格者は失敗者」
なんです。女の子は、コミックや雑誌に要注意です。入試が済んだあと、好き放題にコミックと雑誌を読み耽らせると、もう中学に入ってからも「中毒」から抜け出られません。やがてこっそり学校にも持っていき、さらには授業中にこっそり読み始めるようになり、とくにフツーに勉強しているのに成績が不振なのはなぜだろう、と、思ったらかんじんの授業をな~んにも聞いてなかった… ある日、学校から呼び出されて何だろう、と、思ったら、授業中にコミック読んでいました… ええ?! あれだけ約束したのにだまされたわっっっ 気が付いたらそんなザマで中学3年生…
あと、しろくまの時代ですと、なんですか、アイドルにハマる子もいました。今はデジタル文化ですからそんなことはないかもですが、なんていったか芸能人の載っている雑誌がありましてね(お母さんたちが学生時代にありましたでしょ?)。ほんとに、何の意味があるんだか、それを切ってノートに貼ったり、かばんの中にそんな雑誌の「切り抜き」がごっそり入っていたり…
机に向かって勉強しているなぁ~ と、思っていたら、そんな切り張りずーーーと3時間くらいしてニヤニヤしている…
そーそー、私立中ですとコミックや雑誌の持ち込みは禁止だっ! という校則のところがフツーにあります。そうすると、雑誌やコミックをきれいに切断して、クリアファイルに授業のプリントとかの間にはさんで隠して学校持っていくやつもいるんですよ。知能犯ですよね。
卒業生が学校の帰りなんかに遊びに塾に寄ったりしてくれるときがあるんですが、塾の講師は学校の先生じゃあむろん無いですよね。ですから子どもたちもガードがゆるくなっていて
「みてみて、これ~」
とか言うて、色々見せてくれるんですよね。
「こんなん学校持って行ったらアカンのんちゃうん?」
「えーねんっえーねんっ こうしといたらわからんやろ~」
なんだかとっても楽しそうでした。
6年一貫校で、この現象に陥ると、ちょっとお勉強の回復できません… 高校生になって自分で気が付いたときには貴重な3年間が失われていた、というのは、「ほんとうにあるこわい話」なんですよ。
すいません、ちょっと脅かしすぎでしたが、まぁ、最初が大切、ということでお許しください。
うちの子はコミックは関係ないわ、というのも、油断ですよ。友人から何気なく借りて読んだらハマってしまった、というのも中学1年では起こります。
「極端の排除」を徹底してください。べつにコミック読んでもよいですし、ゲームもしてもよいのですが、ルールをしっかり作ってむしろ、それらを素材とした「家庭内規律」を確立しておいてほしいですね。
これはすべて成績向上に通じます。子どもも、やることやれば遊んでもよい、と、なれば勉強にもしっかり向き合いますし、度を越した遊びに踏み込まなくなります。
何時から何時は勉強、その後、○○をしてもよい…
何曜日と何曜日は××をしてもよい日…
などなど、中学生活が始まるまでにルール作りと習慣作りをしていく…
入学後、最初の一学期間は、まず、「学校のリズム」をつかむことに専念する、ということも大切です。どこか塾に行かせたい、という場合も、あえて最初は塾無しからスタートします。
え? そんなので大丈夫? と、なりますが、四天王寺に限らず、一定レベル学校が課題やお勉強をしっかりしてくれる学校の場合は、塾を付加する場合でも、まずは「学校のリズム」に乗せる、ということが大切になります。
いったいどれだけの課題が出るのか、どれだけの内容の学習なのか… 学校には時間割があって、何曜日にどの教科があって、宿題や小テストはどのタイミングでおこなわれるのか…
もっと微細に言うなら、掃除当番やクラブの日なども一学期間回転すると、だいたいわかるようになるし、そのリズムが体にしみこんできます。そうした上で、塾を付加すると、じつにうまく回転できます。(むろん学校のお勉強だけで成績が伸ばせるかもしれませんし、その場合は余計なお金をかけなくて済みます)
最初に、何もリズムがわからないのに塾まで付加すると、課題や宿題を「答え丸写し」「友達のノート丸写し」みたいなことばかりになって、これまた貴重な一年間を浪費してしまいます。
これからの大学入試に向けてのお勉強は、学校生活と一体化したトータルなものでなければなりません。たいへん有効でかつ「地力」のある学習ができるようになるのは、こういう「一体的学習」があってこそ…
そこで②の話ともつながるのですが、お子さんがまぁ、ちょっと苦手な数学、というのは、まずは学校での学習がどのようなものかをじっくり見てから対策を考えましょう。それからでも遅くはないですし、むしろ、とりあえず学校が始まってから考えるほうが効率的です。
算数と数学は違って、算数はだめだったけれど数学は好きになる、という子もいます。むろんやっぱり苦手、という場合もありますが、テストの点数にこだわらず、「復習主義」に徹した数学をしていけば、夏休み明けにはある程度の数字は出るようにもなります。
どこの学校でもコースを上げるためには定期考査の成績で決めるのがふつうです。なおさら学校での勉強に力を入れる、というのが②に関する正統な回答…
さてさて、参考書、となりますと… 申し訳ありませんがしろくまにはわかりません。学校にお伺いしても、おそらく学校の先生の回答はきまっていて、「学校の教材をしっかりやってください」だと思うんですよね… これはおきまりのトーク…
そこで裏技ですが…
生徒さんに聞いてしまうんです。
え?? どうやって? とか、なりそーですが、もう合格者が集まる日とか済んでしまいましたかね?
そういう日って、入学式とは違い、学校は休みではなく授業があったりします。親もいっしょに学校に入れるはずで、場合によっては校内を見て回れる場合もあります。放課後なんかでしたらクラブ活動なんかしている生徒もいる…
中学生ならあたりまえですが中2と中1の生徒がいますから、ちょっと声かけてインタビューしてみるんですよ。女の子って、わりとお話好きですから、いろいろ話してくれますよ~ けっこうお姉さんぶったり先輩ぶったりするのは好きですからね~
中1のとき、どんな勉強してた? 塾は? なんか参考書とか使っていた? などなど… なんせ現役の生徒の話になりますし、学校の先生のようなタテマエトークじゃないですからおもしろい情報が得られます。コツとしては、一人でいる子ではなく、なんだか楽しそうにしている3人か4人くらいに声かけちゃうと、機関銃みたいに色々しゃべってくれるかもしれません。
さらにさらに、超裏技ですが…
最後の最後まで塾を利用しつくしちゃいましょうよ。塾の先生に
「すいません、昨年の生徒さんで、英数Ⅰコースに合格して英数Ⅱコースに今年上がった生徒さん、だれか紹介してもらえませんか?」
と、お願いするんです。相手の了解をとってもらって電話番号教えてもらってお話を聞く…
実際、しろくまの時代、やりましたよ。わたしの友人の女性算数科講師は、この相談よく受けてました。神戸女学院に合格したけれど、どんなふうな学校生活になるのか、勉強はどうすればよいのか、塾はどうすればよいのか、と言われて
「ああ、だったら誰か紹介しますわ。直接電話して聞いてみてください。そのほうが私の話なんかよりずっとよいでしょ」
と、軽く言ってのけてました。あ~ なるほど、そんな方法もあるか~ と、しろくまは感心しました。
塾の講師は、卒塾した生徒とも、けっこう交流があったり、生徒だけでなく保護者とも懇意にしているケースもあったりします。またその子の弟や妹などがまた来ているケースもあるので、そういうルートはけっこう持っています。
古くさいしろくまの話よりも、ずっとずっと新鮮なネタを仕入れられますよ。
何か追加質問があればどうぞ。
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